距離感
人と人との距離感が、とても気になる性分。それぞれ持つパーソナルスペースに土足で踏み込んで来ちゃうような人がやや苦手ですが、そんな人が回りに全然いない交友関係に、とても恵まれているなと感じています。
ちょうどいい距離感ってありますよね。「これがちょうどいい」と言葉にするのは難しいですが、あるんです、ちょうどいいやつ。周りの人に近すぎて嫌な気持ちを抱かせないように、また逆に「なんか遠いな」とも思われないように、人付き合いは大切にしていきたいです。
人との距離感は、目に見えない、若干抽象的なものですが、物理的な距離ってのは全国共通、世界共通の尺度があってわかりやすいです。移動距離とかわかりやすいですね。
北海道に来てから、物理的距離のバグり具合にビビり、やっぱりこの大地はでっかいんだなと感じます。札幌から近そうな小樽も車で1時間。旭川も車で2時間。そもそも「新千歳(札幌)」と書かれる空港も、札幌まで40分から1時間の距離で、アクセスの気の利いてなさは異常です。
たまに「北海道に行きたいけど、千歳についたら小樽に行って、旭山動物園にいって、できれば富良野もいって、夜は札幌一泊」というリクエストをもらいます。なかなかハードな旅行を計画してらっしゃる。できないこともないけど、なにもゆっくりできないし、やめた方がいいです。でもこの感覚はかなり共感できて、道内の主要観光地がこんなに遠いなんて、来るまで知らなかったの本音です。旅行の際は計画的に。「思ったより倍以上広い、遠い。」これが真実です。
そんな難しい距離感にある観光地の一つ富良野に先日行ってきまして、カーリングをやってきました。
夏は草花と美しい景色、ラベンダーが咲き誇る富良野ですが、意外に交通の便が悪く、実は高速道路が通ってないんです。旭川まで行って下道を下ってくるか、三笠と言うところで高速を降りて、山道を突っ切るか、富良野でも南の方を責めるなら十勝方面のトマムあたりまで高速で行って、そこからじわじわ北上するか、ルートはいろいろですが、どれもすんなりとは行かせてくれない秘境です。
今回は南富良野だったので、上記の3つ目のルートで行きまして、こじんまりとしたカーリング場で初めてプレイしてきました。前回のオリンピックで「そだねー」旋風を巻き起こしたこともあり、少し知名度も注目度もあがったカーリングですが、やってみると思ったよりも難しいと感じる以上に、めっちゃ面白かったです。「氷上のチェス」と呼ばれるほどに頭脳戦だし、繊細な動きが要求される部分と、上半身が壊れるほどスイープしないといけないハードワークが複合的に混ざっていて、「これはハマるのもわかる」と感じるほどでした。
札幌でもリンクの予約がなかなか取れないらしく、今回お邪魔したところは自称「日本一予約の取りやすいカーリング場」だそうで、知る人ぞ知る、ホットなカーリングスポットっぽかったです。
ちなみに、カーリングの名前の由来を知ってますか?ストーンを投げるときに、微妙に回転をかけることで止まる寸前で曲がり、狙ったポイントに「カール」させて持って行くことから、その名前がついたそうです。勉強になりました。
カーリング体験もさせてもらった「どんころ野外学校」さんのツアーガイドの「ヨシキくん」は弱冠22歳という青年。なんと南富良野出身の初のガイドらしく、カーリング場では「りゅうさん」という仙人のようなガイドさんに尻をたたかれながら頑張っていました。夏はラフティングやカヤックのガイドもやっているようなので、興味のある方は是非。空知川の激流で溺れてきてください。仙人が助けてくれます。
南富良野までは、札幌から高速も使ってノンストップ2時間半。遠く感じるか、近く感じるか、あなたはどっち?