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【第二話】新卒1〜3年目 保険会社で交通事故の示談交渉~実務スタート~

いよいよ現場配属の初日を迎える

そのときの心境といえば、

明日から行きたくないな
怖い人いたら嫌だな
失敗ばかりしたらどうしよう

そんなネガティブなことばかり考えてました。 

私が、配属されたのは、自動車保険の保険金を支払う部門でした。

主な仕事は、

・事故に遭った契約者へ連絡して、事故の状況や相手方の連絡先、車両の損害状況、修理工事など聞き取る。

・相手方に連絡して、事故状況や過失割合の意向を聞き取る。

・レンタカーやレッカーの手配

・過失割合の交渉

・車両の修理代金を工場へ支払い

でした。

すべて電話で対応していました。

最初は、単独事故と呼ばれる、相手方がいない事故を担当しました。

単独事故の場合、たいていの契約者が「保険金を支払ってくれてありがとう」という感謝の気持ちもありつつ対応してくれるので、そこまでストレスではありませんでした。

(時々、どこまでを保険の対象とするのかで揉めることはありましたが、最初は上席の方が変わってくださいました。)

慣れてきたら、100:0事故と呼ばれる、相手方に責任がない追突事故などを担当しました。

このときから徐々に人生のどん底へ近づいて行きました。

まず、事故を起こした契約者は100:0なので、すべて自分が悪いという認識なのでそこまで問題はありませんでした。

相手方からすれば、責任が0なので、何から何までやってくれると思い込んでいます。
その認識と保険で対応できる範囲の相違があると、揉める原因になります。

買ったばかりの車なので、新車で賠償してほしい、新車を壊された慰謝料を払ってほしい、など気持ちはわかるものの、対応ができないものがあって、そこを説明するのが精神的に負担でした。

当然、保険で支払いできないと断ると怒られます。

電話だと人って強気になるのか、すごく怖い。

もともと電話が苦手でしたが、この頃から電話が怖くなってきました。

そんな感じで、1年目も後半に差し掛かろうとしたときに、過失案件を担当することになりました。

これは本当にきつかった、、、

もう一生やりたくない。

何よりみんな怒ってるのがキツイ。

「俺は(私は)悪くない、相手が悪い」がベースにあるから、納得いかないとすぐに怒られる。

保険会社としては、なるべく契約者の意向に沿いたいけど、できないものはできない。

契約者が望んでることを、できないと言うとき、断るときがしんどかった。

それに加えて
うまい言葉がでない、
すぐに答えられない、
頭が回らない
など、全く上手くできない。

できない自分を責めまくる日々

どんどん下がる自己肯定感。

契約者だけじゃなく、修理工事や代理店、みんなに怒られすぎておかしくなりそうだった。

休みの日も仕事のことが頭から離れない。

「あの案件連絡しなきゃ、また怒られる」

嫌なことしか思い付かない、仕事のことを考えると思考が停止する


そんなどん底のときに唯一支えてくれたのは、あるアーティストの存在でした。

ライブやイベントに行ってるときだけ楽しく生きれました。

ただそれが終わる(=仕事に行かなきゃいけない)とまた落ち込む日々。

今思うと、現実逃避するために、手も届かない芸能人を追いかけていたのだと思います。

楽しかったので後悔はしてませんが…。


一方、仕事では相変わらず毎日怒られ、呆れられ、自分の仕事のできなさに嫌気がさす毎日でした。


この頃は会社のトイレでよく泣いてました。

抑えきれないときは自席でも泣く始末

心が乱れていると、電話で少し言われたくらいで「なんで私ばかり。なんでこんなにもできないんだろう」と、すぐに涙が出てきます

そんなに悲しくなくても、勝手に涙が出てました。

今考えると心が悲鳴を上げていました、、

それに加えて、学生時代の友人が結婚や出産など順調にライフプランを進めているのを見てひどく落ち込みました。

というより、素直に喜べない自分が確実にいました。

今振り返ると衝撃的だったのは、学生時代の友人と飲んだときに、他の子たちの現在の幸せな話を聞いて号泣したことです(笑)

あのときは相当参ってました。

本当に自分が嫌いすぎて、本気で自分なんている価値ないと思ってました。

おかしくなりすぎて、会社のビルから飛び降りようかと思ったのを覚えています。(今考えると怖すぎです、、今は当時の自分が踏み止まってくれて良かったと本気で思ってます、、)

心療内科に行って、カウンセリングしてもらいましたが、なんの解決にもならず。

ストレスのせいか、頻繁に歯が痛くなって治療したときは、痛すぎるのと情けないことで、歯医者で泣きました(笑)

毎日が嫌で、お先真っ暗、人生に希望なんてないと思っていました。

そんな感じの闇期を3年続けたときに、異動命令がでました。(異動が出たときも、嬉しかったのと、今までのつらい気持ちがフラッシュバックして泣けましたw)

今度は火災保険の保険金支払い部門でした。

この部門は自動車保険と違って示談交渉がないので、いくらか楽になるかもと少し喜びました。

新卒1~3年目で学んだこと

・人は追い込まれすぎると、勝手に涙が出てくる

・心と身体のSOSには早く気づくべき

・朝、通勤途中で、怪我すれば会社いかなくていいんだと、思ったら会社を休んだ方が自分のため

・自席で毎週のように泣くのは異常。もっと自分を労るべきだった。

・新卒一人が休んでも、その会社が回らないなんてこと無いから、遠慮なく自分優先で休むべき。

・電話で相手に詰められると上手くかわせない。黙ってしまう。

・電話が嫌すぎると、声が出しにくかったり、いきなり鳴る着信音が怖くなる。


新しい職場はどんな感じだったのか、次回話していきます。

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