こんな申請書が読みたい〜「北九州NPO・ボランティアフォーラム」に参加しました
イノさんの後任のじろーです。はじめまして。本名はじろーではありませんが、着任した職場にいちろーさんがいましたので、じろーのネームでよろしくおねがいします。
挨拶は短めに…さっそくですが、個人的ですが記念すべき1回目の投稿です。
4月14日に開催された「北九州NPO・ボランティアフォーラム スピンオフ学習会」へ参加しました。
テーマは『こんな申請書が読みたい』
今から助成金や補助金の支援を受ける方や、今まで申請を出してきた経験のある方なら、助成をする側のお話をぜひ聞いてみたい内容ですね。私も助成金など支援業務を持つサポセンにいる身としても目に引く会だなと思いました。
今回のスピーカーは、
北九州市保健福祉局地域福祉推進課の明石卓也さんと
ソシオファンド菅恒弘さん。
助成金申請にあたって
お二方とも、それぞれの団体メニューである助成金を紹介しつつ、申請にあたっての特徴もお話してくださいました。私が面白いなと思ったのは、申請の受け取った際の話でした。
北九州市地域福祉振興協会の助成事業について
まずは、北九州市の明石さん。北九州市地域福祉振興協会の事務局として助成金を受け持ち、「ボランティア活動など市民の自発的な地域福祉活動に対する支援事業を実施することにより、地域福祉活動の一層の振興を図る」理念のもと、令和5年度から、新メニュー「未来を創る 地域共生ひまわり助成事業」を紹介。
市民団体を対象に、新規団体向けの①スタートアップ課題解決型、②スタートアップ地域貢献・多世代交流型、そしてNPOなど既存団体向けの③チャレンジ未来創造型を立ち上げることなども紹介がありました。
もちろんこれまでの助成事業の実績もあり、助成を受ける際にまつわるエピソード、申請内容の特に重視する点(「先駆性」やモデル性」があること)など、参加してこそ聞ける内容でした。
中でも申請書の提出時のくだりで、面白いと感じたのは申請書類の書き方で、「申請書の様式を問わない」という点でした。
おそらく行政などに対して申請行為をすれば、「様式」に落とし込んで提出するもです。どこもそんなもんだと思っていた私には軽い衝撃でした。
明石さんの説明ですと、申請書に「目的・計画・効果」が分かり、課題意識がはっきりと書いてあれば、申請を受け取った後で助成採択に必要な相談をする…
私の経験が浅いせいかもしれませんが、まずは様式の体裁を整えて、要件に合致すれば助成採択へ進む事務的なイメージとは、ちょっと違うなと思いました。
別の言い方をすれば、少しでも申請要件が違えば、ドライにはじかれる助成事業ではなく、どういう書式であれ申請書に書いてきた「熱意」に応える、一歩踏み込んでくれているものだなと思ったからです。
今回のテーマ『こんな申請書が読みたい』にぴったりな話ですよね。
一般社団法人ソシオファンド北九州「びびんこ」について
次にお話くださったのは、一般社団法人ソシオファンド北九州の代表菅さん。この団体の助成システムは、協働事業「びびんこ」と呼ばれ、返済が不要で使途を問わない資金提供(助成金)にあわせて、約1年間にわたる伴走支援のセットが特徴である点で、個性的でこんながっつり関わる形もあるのっという意外な印象を受けました。
伴走支援のはじめの一歩として、申請書提出にあたり申請団体の解決したい社会課題、団体(個人)のビジョン、ミッション、解決方法など記載してもらい、団体のコンセプトを整理したり言語化しておくことを大切に考えていること。
そして、確か「壁打ち」という言葉を用いていましたが、申請書提出後最初の頃のミーティングは、ソシオファンドのメンバーから申請代表者に対し質問によるラリーを繰り返すことで、申請書に記入した社会課題などの言語化をブラッシュアップする行程があること。
最初にお話くださった明石さんもそうですが、もちろん申請書類を整えることも必要ですが、それプラス相談対応や一緒に悩みながら考えて進めていくところが、助成先(協働先)を決めるには不可欠なことだなと、基本的なことかもしれないけど今回学んだところになりました。
他にも、約1年間にわたり書類選考からメンバーとの協働でプレゼン作りする「プレ協働」、そしてプレゼン後の助成先をじっくり決定する「本協働」と。ここまで徹底した寄り添う支援があることを、菅さんから説明がありました。
ソシオファンド自体は、メンバーが14名の本業のある社会人と大学生で構成され、年会費・賛助会費だけの運営資金のみで先述の助成事業を行なっているそうです。
ここまで時間をたくさんかけながらも、寄り添った支援ができるのはなぜという質問に、
菅さんによると、
「メンバーの中には『社会貢献がやりたい』『大人になってから部活動のノリで活動したい』などの動機や、『これまで関わったことのないことを知りたい』『協働をモチベーションにやっている』など、メンバーから聞いたことがあったそうです。
また、一緒に悩みながら考えて進めていくことは、「活動に共感したいから。一番のファンになりたいから。」というコメントも。
おふた方のお話の後には、参加者をテーブルごとに分けて、質問したいこと、感想などを紙に書いてワークショップ形式で進められました。
私のテーブルには、今から非営利団体として市内で活動を検討している方もいらして、もちろん目的によって受ける助成(協働)は変われども、共通したことは、活動の「熱意」を申請書に記載(言語化)することは大切なことだと感じていたようでした。また、「伴走支援」についての感想も多かったです。
振り返って
学習会を振り返ると、
サポセンに着任して2週間、この短い間でも「協働」のことばが毎日目に触れますが、今回のフォーラムでも「協働」について勉強できた(考える)良い機会になったと思いました。
もちろんサポセンが持っている助成事業もありますので、今回のフォーラムで気づいたことを何らかに活かさないともったいない気にもなりました。
最後に、長々と下手な文章に最後までお付き合いくださりありがとうございました。