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6月よる会~光楽園、認定NPO法人化へのあゆみ2~
サポートセンターのあんbeです。
毎日ジメジメと梅雨真っ只中って感じですね。
これからゲリラ豪雨や台風等、水災害の危険性が高まる季節になります。
皆さんも心の準備とともに、備蓄の確認、家族がいらっしゃる方は避難経路や避難場所について話し合っておく、なんてのも良いかもしれませんね。
先日6月のサポの日はNPO法人好きっちゃ北九州の入門理事長をお招きして『みんなで考える防災会議』を開催しました。(私は私用で参加できませんでした…)
当日の様子がそろそろ記事になると思いますので、乞うご期待ください!
みんなで無事、乗り切りましょう。
6月よる会を開催しました
さて、一昨日は例月となりました、6月のよる会を開催しました。
よる会は持ち寄ったテーマを肴に、参加者で議論し合う会。
学びあり、感動あり、笑いありの和気あいあいとした会になっています。
ご新規さんも歓迎しています。
耳だけ参加も歓迎です!
ご関心の方はサポートセンターまでご一報ください。
光楽園、認定NPO法人へのあゆみ2
今回のテーマは2月のよる会以来、NPO法人光楽園の尾籠理事長に認定NPO法人化へのあゆみをご報告いただきました。
報告事項は以下のとおり。
認定NPO申請とその後
ビジョン、ミッション、バリューの整備
寄附で支えていただく取組みの整理
支援者のプラットフォームづくり
認定NPO法人化後のファーストアクション準備
光楽園さんが今後どのようなビジョンを描いているのかということこそとても面白くて語りたいのですが、
今回は、認定申請に臨んだ法人さんがどのような経験をし、何を得たのか、学び深いエピソードを赤裸々にご報告いただきましたので、共有したいと思います。
これから申請を検討している法人さん、そうでない法人さんも、任意で活動される個人・団体さんも、自身の活動と照らし、参考にしてみてください。
ありがとうの“共鳴”
認定NPO法人となるためには、
どれだけ市民に支持されているかの指標として、PST(パブリック・サポート・テスト)なる基準をクリアする必要があります。
ざっくり言うと、寄附者の人数/寄附金額に関する基準なのですが、2月のよる会の記事に書いたように、昨年12月に光楽園さんは認定を目指すことを決め、法人を上げて寄附を募りました。
結果、2月には200人を超える市民からの寄附が寄せられました。
恐るべき団結力、そして行動力…!
寄附金集めを通して、尾籠さんが感じたことは以前のnoteにまとめていますので是非ご覧ください。
普段から活動に真摯に取り組んでいるからこそ、自信を持って寄附のお願いを口に出せますし、支援者もその姿を見ているからこそ寄附しようとなります。
活動計算書をご覧いただければ分かりますが、ぶっちゃけ、今回集めた200人分の寄附金は光楽園の収支にはそれほど影響を与えません。それでも尾籠さんはやって良かったと語ります。
それは、寄附者への御礼や経過報告を兼ねて送った機関紙で、応援や感謝の声があったことでした。
直接リアクションを貰えたことで、職員に自信や自覚、責任感が芽生えたそうです。
NPO法人は市民の監視によって成り立っていると言います。
監視というとネガティブな印象を受けますが、見守ってくれていると捉えるとポジティブですね。
今回の募金活動を通して、末端の職員さん方までこれまで意識していなかったであろう支援者というものの輪郭を意識したことでしょう。
応援してくれて『ありがとう』という気持ちで活動に携わる。
↓
利用者はサービスを受けて『ありがとう』の気持ちを溜め、
↓
いつか支援者となって『ありがとう』を返す。
このような、ありがとうの“共鳴”が光楽園をまた1つ上のステージへ引き上げてくれたようです。
運動は事務の堆積なり
認定の申請には各種法令を読み解きながら、多くの書類を揃える必要があります。
様式が分かりにくい!審査する我々も、隅々まで読むのに苦労しています。
また、審査は書類だけでなく、実地による調査を含みます。
先日実地調査を行いましたが、光楽園さんはちょうど発達支援施設の更新申請、保育所等訪問支援事業指定申請と重なっていたそうです。
1週間かけて組織運営、事務局関連資料の整理・整備と事務所整理を実施。
なんとか当日を迎えました。
認定申請を通じて、これまで組織運営管理や事務局機能を尾籠理事長個人のマンパワーに頼ってきたツケが露呈したとのこと。
これまで職員さんを頼っていなかったというわけではないと思うんです。
どちらかというと、そうした地味で泥臭い事務を理事長が一手に引き受けることで、職員さん方が現場での活動に注力できるようにしてきたのだと思います。
全て分かっている理事長がやったほうが早いということもあったでしょう。
怪我の功名と言うべきでしょうか。
今回、理事や職員に「助けて!」と発信できたことで、NPO法人としての組織運営や事務局の業務・資料が整理され、「組織化」されたと言います。
一極集中的な仕組みは平時には効率的ではありますが、今回のような非常事態?においては脆弱さを露呈します。防災と同じですね。
法人の規模や活動の内容は千差万別で、一概にどちらが良いとかはありませんが、きっと職員さん方も事務を通じて、自身の活動に対する理解が深まったと思います。
『運動は事務の堆積なり』
戦後の婦人参政権運動を主導した市川房枝の言葉を教えていただきました。
「主張を明確にし一貫すること」
「金にきれいであること」
を彼女は心掛けていた。そして彼女自身、誰よりも事務が上手かったそうです。
NPO法人の多くは現場から生まれた課題の解決を理念として掲げています。
まずは目の前の市民に手を差し伸べることから始まるのでしょうが、
そこから理念を社会課題へと昇華するためには、現場に終始せず、気の遠くなる小さな事務の積み重ねを一つずつ丁寧に行うことこそが、遠回りかもしれませんが、社会の共感を呼ぶのかもしれません。
そして活動が拡がるほど周囲の協力が欠かせません。
おわりに
認定NPO法人になると、寄附の税額控除等のメリットがあり、より多くの資金を調達できるようになると言われています。
が、1万円寄附していた人が2万円寄附するような効果はありそうですが、これまで寄附していなかった人が認定になったからといって寄附するようになるほどのインセンティブは薄いというのが実態のようです。
今回記事にしたように、認定の申請、認定後の団体のメンテナンスを含め、その過程で否が応でも、自身の法人についてその原点や存在価値を見つめ直し、組織化することをある意味強いられることこそが認定の真のメリットと言えると思います。
本当はビジョン・ミッション・バリューや、それに基づいた今後の光楽園さんの今後の展望こそが面白いお話でした。
それこそ参加者皆さんが感嘆でもって唸るばかりで、さながら尾籠さんのオンステージでしたが、
所轄庁としては上記のことのほうが伝えたいかなということで、今日は割愛します。
よる会に参加いただければ、ここで記事にしない情報・知恵を生で聞くことができますので、お気軽にお問い合わせください!
ではまた。
あんbe