【シセイカルテ統計データvol.3】令和高齢者世代姿勢統計データのご案内
皆さんこんにちは!
AI姿勢分析システム "シセイカルテ" 運営チームです。
今回は高齢者(65歳以上)にスポットを当てた姿勢統計データをご紹介します。
また、参考文献として、姿勢に関する研究データを文末にご紹介しておりますので、ご興味がありましたら、ご覧くださいませ。
■令和高齢者世代姿勢統計データ
今回は、65歳以上の男女1000名の姿勢データを無作為に抽出し、身体の前後傾き・ずれ度合いの平均値をグラフ化いたしました。
<図①:65歳以上男女の平均姿勢データ>
<図②:図①から推定した各種情報>
分析結果を平均化したところ、猫背の度合いが顕著に現れていました。日本人は猫背姿勢になりやすいと言われており、その見解通りの結果になりました。
また、本結果につきまして、弊社理学療法士の考察を以下に記載いたします。
<高齢者の姿勢の悪さの要因>
・日常生活での持続姿勢や反復運動
人の行動の約40%は習慣でできているという研究結果もあるように、人は習慣的に同じような姿勢や運動をしています。高齢の方は数十年に渡る習慣により、知らず知らずのうちに、お体に悪影響のあるクセがついている場合があります。
例えば、座ってテレビを見る、料理をする、新聞を読む時など、、、
「前のめりの姿勢になり、首が前に出る」
↓
「背中の筋肉が過剰に働き姿勢を保持する」
↓
「筋肉の負担を減らすために、骨盤を後傾させ、
背中を丸めて前に倒れることを防ぐ」
↓
「背中が丸まり、顎が上がった姿勢になる」
このように日々の習慣が姿勢に与える影響は大きい可能性があります。
・心理状態による要因
気分が落ち込むと無意識に下を向くように、心理状態も姿勢に影響します。良い姿勢で過ごす事で、「生き生きとした」や「明るい」といった意識が生じやすいという研究もあります。
・身体図式による要因
身体図式とは、自分の身体の位置を認識する力のことです。真っ直ぐ立っているつもりでも、人によってはその姿勢は様々です。これは身体図式が影響しており、この身体図式が崩れていると、自分では良い姿勢と思っていても、実際は不良姿勢となっている場合があります。
<姿勢の悪さが要因となる健康リスク>
・身体の痛み
・誤嚥
・疲労感
・消化器症状
・バランス能力低下
・抑うつ傾向
■おわりに
上記事例をはじめとした、シセイカルテの活用方法にご興味を持っていただけた方は、こちらよりご連絡いただければ幸いです。
今回のような統計データを元にした考察も引き続き共有していければと思います。複数ご連絡いただいた内容や、弊社データと結びつけてさらに深堀りできそうな内容につきましては、次回以降のテーマとしてご紹介させていただくかもしれません。
今後ともシセイカルテをよろしくお願いいたします!
■参考文献
1)身体と生活の比較文化
横澤喜久子 平工志穂 天野勝弘 遠藤卓郎 張勇 矢田部英正https://core.ac.uk/download/pdf/230560559.pdf
2)Habits: A Repeat Performance
David T. Neal, Wendy Wood and Jeffrey M. Quinn
https://www.jstor.org/stable/20183111?seq=1
3)姿勢の調整による心理的活性度の改善効果
稲垣和希,雨宮怜,坂入洋入https://www.jstage.jst.go.jp/article/pacjpa/79/0/79_2AM-101/_pdf
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