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フランス語 千本ノック

高校生の時、イザベル・アンテナさんの歌が好きになりました。

なんと可愛らしい。しかしフランス語である。何を歌ってるのかさっぱりわかりません。

そして

大学に進学しました。今と違って情報が全然ないので、大学では英語とは別に第二外国語を履修しなければならないことを、入学してから知りました。

第二外国語はドイツ語、中国語、フランス語から1つ選びます。やったー、フランス語あるよラッキー。フランス語にしよう。

フランス語を選んだ学生は少なめでしたが、必修だった1年生のときは初心者クラスで、エスプリのきいた先生のトークもありのレッスンを楽しみました。

さて2年生からは選択制。私はもっとフランス語読み書きできるようになりたいな。履修しよう。

そして集まったのはなんと3人だけ。そしてクールな先生(通称ムッシュ)が「次回まで“ 星の王子さま“ の原書を買ってくるように」と言いました。

あんな日本語でもよくわからん本、フランス語で分かるわけないー!(心の叫び)

“ 星の王子さま“ をムッシュがフランス語で朗読した後、学生が日本語訳を言う形で講義は進みました。

しかし単語も文法も難しいから予習が全然進まず、半日かけて予習してもムッシュの朗読10分くらいの量しか訳せない。その後の余った時間のいたたまれなさよ。

そして1人の学生が脱落し、私ともう1人で交代で出ることに。でも予習が進まないのは2人とも同じで、授業は針のむしろ。

私たち農学部に入ったのに、フランス語に殺されそう…!

そしてある朝、寝坊をキメていたら大学からお電話が。「ムッシュが学生誰もいないけど続ける気はあるのかと仰っています」

えー。今日はもう1人の子が出るはずの日だったのに。あの子も脱落か。しかたない、私だけでも頑張ろうと変な覚悟ができました。よせばいいのに。

それ以来、ムッシュと私のタイマン勝負となりました。ムッシュ容赦なくフランス語の千本ノック浴びせてきます。半泣きで終わること毎回。悔しい…負けたくない!

それで結局一年やり通しました。そしてもらった評価は優・良・可の良!優じゃないーんかい、ムッシュしょっぱいな!

それでフランス語上達した気はあまりしませんが、精神面は鍛えられました。ムッシュ、私ひとりのために片田舎のキャンパスまで毎週来てくださって、ありがとうございました。

余談

大阪のおっちゃん、カップルのことアベックって言うけどアベックってフランス語なのになぜ大阪で流行ったのか。非常に興味あります。

しかもavec=withだし。なぜカップルになったのかな?

微糖なのに甘くないお茶ってどういうこと?と思って買って飲んだら、バチバチに甘かったです。現場からは以上です。

#エッセイ  #ひとりごと #アベック

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