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まずは地元を知るところから#走ラン会

今回のnoteは#走ラン会で「地域とランニング」をテーマに対談を開催するにあたり、「地域の為に自分にできること」という視点でちょっとだけ自分で考えてみたことをまとめてみたいと思います。

※迷司会となってしまった反省はまたいつかしたいと思います…。

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1.地域×ランニングで地元に貢献したい

私の出身は「富山県利賀村」という人口500人の小さな村です。平成16年に合併し、南砺市という市になりましたが、人口減少に歯止めがかからず、過疎と高齢化がどんどん進んでいます。中学時代までの同級生はわずか9人でした。昨年、富山県中学校駅伝の解説をさせていただきましたが、県内80数校ある中学校のうち、母校である利賀中学校だけ駅伝メンバー(男子7人・女子5人)を組むこともできない状況でした。そんな小さな村ですが、私は地元の皆さんの応援に支えられて競技を頑張り続けることができていると思います。

中学時代、初めて全国大会へ出場したときに村を挙げて背中を押してくださったことが今でも忘れられません。「利賀魂」と書かれたお揃いのTシャツを着て壮行会を開いてくださったり、全村民の前で結果を報告させてもらったり、温かみのある恵まれた環境で育ちました。

昔、利賀村から京都に移住された方が多くいらっしゃるのですが、現在も「京都利賀享有会」という出身者の会が存在しています。都道府県対抗駅伝に初めて出場したときには、利賀村から初めて都大路を走る若者が誕生した、ということで京都新聞にも取り上げていただきました。

京都新聞

中学時代からタイムや結果にこだわって競技をしてきましたが、応援してくださる方々にとっては、早いとか遅いはあまり関係なくて、頑張っている姿を分かりやすい形で見せることが恩返しになることを最近になって学びました。私は、この小さな村で大きく育ててもらったので、地域とランニングを結び付けて恩返ししたい気持ちが強くあります。

2.地域において、スポーツには何が求められているのか

でも実際、地域においてスポーツには何が求められているのか、という初歩的な点から何も分かっていないことに気づきました。「地域 スポーツ」でググると一番上に出てきたのが、スポーツ庁のHP。地域×スポーツといえば、「地域の活性化」というイメージは漠然とあったのですが、「自分に何ができるか」という視点で考えたことはありませんでした。そこで、全国的にはどんな取り組みがされているのだろうかと、HP内をポチポチしていると「地域スポーツコミッションの活動支援」のページに行きつきました。

HPより、スポーツに求められていることの一つは「まちづくり」や「地域活性化」であることが分かります。

スポーツと,景観・環境・文化などの地域資源を掛け合わせ,戦略的に活用することで,まちづくりや地域活性化につなげる取組が全国で進められています。

代表的な例)
①スポーツへの参加や観戦を目的とした旅行
②スポーツと観光を組み合わせた取組である「スポーツツーリズム」
③域外から参加者を呼び込む「地域スポーツ大会・イベントの開催」
④国内外の大規模な「スポーツ大会の誘致」
⑤プロチームや大学などの「スポーツ合宿・キャンプの誘致」

上記のような取り組みを推進している団体が「地域スポーツコミッション」と呼ばれ、全国に118(2019年10月時点)登録されているそうです。そして、意外と身近なところに存在していたことが分かりました。

3.人口500人の地元利賀村にもあった

全国に118登録されている「地域スポーツコミッション」という団体、私の地元、富山県利賀村にもありました。冒頭で述べたように、利賀村はとても小さな村です。そんな利賀村に、「利賀地域ふるさと推進協議会」という地域スポーツコミッションがあるそうです。超地元のはずなのに、知らなかったことが恥ずかしいです…。しかも、富山県では唯一となります。

利賀地域ふるさと推進協議会は、村の大切な経済資源であったスノーバレー利賀スキー場の閉鎖に伴い設立され、現在は「TOGA天空トレイルラン」(③域外から参加者を呼び込む「地域スポーツ大会・イベントの開催」にあたる)の運営協力などを主に行っています。地域×ランニングで既にいろいろ始まっていたわけです。トレイルランに関しては、専門外で無知の塊ですが、同じ「走る」競技の運営を地元民が一丸となって行っているので、今後は何かしらの形で協力させていただきたい思いです。実家に住んでいる母や長兄はボランティアとしてエイドの手伝いをしたり、ロングコースを完走したりしていましたが、私自身はというと大会や練習と重なって、一度も参加したことがありません。特別なトレーニングもしていないので、ケガが怖かったというのもあります。吉田香織さんがゲストとして来村され、地元の小中学生にランニング指導を行っていらっしゃったこともあるので、吉田さんのような知名度とまでは言わずも、今後はそのような立ち位置でも関われるように、まずは足を治したいなと思います。今、1kmも走れません…。 (2019年9月~右脚半月板損傷中)

4.合宿でもお世話になっていた

地域スポーツコミッションの取り組みや団体一覧を見ていると、これまでに既にお世話になった団体さんがいくつかありました。

・北海道士別市 合宿の里士別推進協議会
・長野県上田市 一般社団法人 菅平高原観光協会
・岐阜県高山市 飛騨御嶽高原ナショナル高地トレーニングエリア推進協議会
・鹿児島県奄美大島  奄美スポーツアイランド協会

それぞれの土地がスポーツ合宿の誘致に力を入れていることは知っていましたが、地域とスポーツを結ぶ役割として大きな意味を持っていることを今回改めて認識しました。現役選手は合宿地で練習することももちろんですが、その町の良さを発信していくことも、すぐにできることの一つではないかと思いました。

個人的に、中学生のときから合宿を行っていた士別の土地や人がとても好きです。練習環境を整えてくださるだけでなく、選手に頑張ってほしいという気持ちがストレートに伝わってくるのがとても嬉しいです。与えてもらってばかりで申し訳ないくらいの気持ちにもなります。

最近はリモート中心で会社に行くことが少なかったのですが、先日久しぶりに出社し、郵便物を整理していたところ、オトバンク陸上競技部宛てに士別市から封筒が届いていました。開封したところ、また合宿に来てくださいねという内容でとても有難い気持ちになりました。士別はいつも多くの学生・実業団チームが合宿をしているので、その一つとしてオトバンクにも送ってくださったと思いますが、有名なチームではありませんし、私1人しか利用していなかったにも関わらず、丁寧に送ってくださったことに感動しました。学生のときや実業団時代は既存のチームに所属していたので、そのチームが築いてきたレールに乗っかるだけでした。おそらく、同じように郵便物をいただいたとしてもそういうものなんだな、くらいでシュレッダーにかけていたかもしれません…。どういうところでどれだけの人の力が動いているかということに少し目を向けられるようになったことは、いろんな形で長く競技を続けてきて良かったなと思います。

いま既に地域とこうした関わりを持てていることを素直に嬉しく思いました。

士別市から

5.とやまふるさと大使になる

#走ラン会 の対談相手である桃澤くんと兄と打ち合わせをしたり、ふたりのSNSを拝見したりする中で、ふるさとの発信者でありたいという思いがよく伝わってきました。実際に対談をしたときも、桃澤くんの「既存の事実以上のことを自分の言葉で伝えていきたい」という内容が印象的でした。

兄は先日とやまふるさと大使に就任し、地元のために貢献できることを考えながら競技を続けていく、と気持ちを新たにしています。

そんなふたりの姿も参考にしつつ、やはり地元のことを知ることが一番大切だと思いました。そして兄に遅れを取りながらも、私もとやまふるさと大使に応募し、就任することになりました。「とやまふるさと大使」という肩書きをいただいて緊張感が生まれ、名前に見合う人物になろうと必死になるものだなと痛感している今日この頃です。地元のことを知るために、後戻りできない環境をつくりました。(兄より私のほうが向いていると思ったのも1つありますが)

大使

今回の対談を通して、地域×ランニングについて自分事として捉えられるようになったので、現在各地で行われている取り組みをもとに自分に今後何ができるのかを考え続けたいなと思います。

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【ひとりごと】

オロロ君(利賀村のゆるキャラ)の応援にも本腰を入れなければ。





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