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「他人のことは悪く言わない、嫌なこともしない」兄の人間性と陸上競技。
私には、十数年間共に陸上競技を続けている兄がいます。
歳の差は1歳、幼い頃はよく喧嘩をしました。何でも真似をしたくて、負けたくなくて、兄の背中を追って同じ高校へ進学しました。その後はそれぞれの大学、実業団へと進み、今も変わらずお互いに走り続けています。
私にとって最大のライバルであり、一番身近な相談相手、そして良き理解者です。
そんな兄とはたまに食事に行きます。
お互いお酒は飲まないけれど、居酒屋でウーロン茶とジンジャエールで乾杯したり、
「ひまですかね?」と連絡すると「暇ではないけど、ご飯くらいなら一緒に行ってあげよう」と言っておすすめのお店に連れて行ってくれたり。
一緒に走ることも楽しみのひとつです。
休みが重なって一緒に帰省したときには、私達の原点である地元の山の中を走り回ったり、
隣村まで足を運んで世界遺産を見学したり。
なかなか会話は多いほうだと思います。
最近、兄と話していて心に残った言葉がありました。
「俺は人のことを悪く言ったことはないし、自分がされて嫌だと思うことはしない」
時々、兄が仏のように映ることがあるくらいなので、確かにその通りです。
兄は「自分」が中心にあって、現状をよりよくするためにどうしたらいいかをいつも考えています。だから、他人のことをあれこれ言っている時間が無駄だし、気にも留めない。私は傍から見ていてそういう風に捉えています。
また、こんなアドバイスももらいました。
「今やっていることは間違いじゃないからやれる限りやってみればいいと思う。やっていくうちに裾野を広げられるかもしれない。だから、俺もやりたいことを大切にする。」
兄のように冷静に考える頭を持ちつつ、周りに感謝の意を示し、ここぞというときには熱く力を発揮できるようになりたいと思いました。
ふたり揃って活躍することが一番の理想です。
今日もまた「ひまですかね?」と連絡してみようかなと思います。