地雷ではなく花をください
25年前に出版された絵本、「地雷ではなく花をください」を知っているだろうか。主人公はうさぎのサニーちゃん。カンボジア等の地域で戦後も尚、対人地雷が1億個も埋まっていること。そして沢山の人々が今も犠牲になっていること。平和を訴える内容の絵本だ。
日本(1997年に条例に署名)でも地雷除去作業が行われた。地雷は安価で生産出来るが、取り除くには膨大な手間とコストを必要とする。正しく“悪魔の兵器”だ。ロシアとウクライナの問題で、再び注目されているのではないだろうか。
兵器は地雷だけではない。その性質は技術の向上によって、ますます破壊性と残虐性を増している。「核兵器のない世界を」と大多数の国が言いながら、この世から消える気配は全く見られない。
12月に入るとクリスマスも近づき、街はキラキラと華やかな雰囲気だ。しかし誤解している人もいると思うが、クリスマスはキリストが生誕した日。人々の代わりに処刑された彼を想い、厳かな気持ちで過ごすものだ。
「この世に起きる悪いことは、良くなっていく過程の中で必要なもの」
という考え方がある。でも私は、今世界各地で起きている凄惨な出来事を知ると、とてもそんな風には考えられないし考えたくない。クリスマス前にこう願う、世界に平和を。
地雷ではなく花をください。
兵器ではなく花をください。
美しくても、献花用なら要りません。
世界に広がる、平和の花を。
人間界の天国、日本より 2023.12.11