豊かさとは何か

豊かさとは 無いこと

ある方に言われた。
「あなたにとって豊かさとは何ですか」

私はこう答えた。　
「豊かさとは無いこと」

「豊かさ」という言葉から思い浮かべることは
・お金があること
・名声があること
・人より優れた何かを持っていること　
などが多く挙げられるだろう。

けれど、
私の考える「豊かさ」とは
〝無いこと〟である。

無いこと に目を向ける

「豊かさとは無いこと」

この〝無いこと〟とは
物だけでなく、知識、経験なども指す。

多くの物や知識、経験は
確かに人生を豊かにするかもしれない。
ただ、それらは時に
自他を苦しめてしまうこともある。

何かを持っているから豊か ではなく
何も無いからこそ すでに満たされている
と気づく。

これは日本の
「侘び寂び」
の美意識にも通じている。

古びた茶器の割れ目にこそ趣を感じ、
朽ちゆく葉の色に移ろいの美しさを見出す。

欠けたもの、不完全なものにこそ味わいがある。


何かを求め続けるのではなく
「無い」ことに目を向けると
そこには限りない豊かさが広がっている。

最後に。

「あなたにとって豊かさとは何ですか」