創作の宴、熱の余韻
秋ピリカグランプリが、本日幕を閉じました。
今回は過去最多の189もの作品がエントリーされ、私たち審査員もその勢いにびっくりしながらの審査となりました。
まずは、ご参加いただいた皆さまに感謝を申しあげます。
たくさんのご紹介記事、応援記事を書いてくださった皆さま、すべてにコメントを残せなくてすみません。でもひとつひとつの記事が、私たちの心の支えになっておりました。本当にありがとうございました。
思えば、私がピリカグランプリを立ち上げたのが2021年。その間に5回ものグランプリを実施させていただき、参加者の中には、今ではプロ作家として活躍される方もいらっしゃいます。
毎回毎回、レベルアップしていくピリカグランプリ。今回は各地の文学フリマでも告知チラシを配らせていただくなど、皆さまに周知いただけるよう活動して参りました。
その効果もあってか、約半数が初めてのご参加の方であり、新たな創作の輪がぐんぐんと広がっているのを感じ、大変嬉しかったです。
ピリカグランプリにとって、いちばんの宝は参加いただいた、皆さま同士の横の繋がりだと思っています。
同じテーマに挑み、泣く泣く文字数を削り、魂を込めて共に創作しあった仲間は、きっとこれからも皆さまの創作生活の力強い友となるでしょう。
そのきっかけを作ることができて、私たちは本当に嬉しいのです。
年々レベルアップしている、と先ほども書きましたが、寄せられる作品が多ければ多いほど、受賞は難関となります。
皆さまの力量も毎回磨き上げられ、粒ぞろいとなっていらっしゃいます。
今までどちらかというと「創作フェス」という色合いの濃かったピリカグランプリですが、今回は過去4回より、審査も若干厳しくなったところもありました。
それは皆さまの力量がかなり高くなっている、どれも甲乙つけがたい、ということの裏返しです。私たち運営や審査員も、毎日毎日悩みながら真剣に作品と向かい合いました。
予定どおりに結果をお伝えすることができて、いま本当にほっとしております。
時代はどんどん変化していきます。
紙の本が売れなくなり、文字は画面で読むことが多いですよね。
ビジネスにおいてはペーパーレスが進み、何かを実際に手にとらずとも当たり前に生活は営まれていきます。
情報は過剰に発信され、すでに名作と呼ばれる創作物はたくさん存在する、そんな時代。
そんな時代に、新しい物語を紡ぐことの意味は何か。自分にしか書けないものとは何か、を皆さまの作品を通じて考える機会をいただけました。
変わらなければならないもの。
変えてはいけないもの。
私たちは、何を捨て、何を作るべきなのか。
長い進化の歴史のなかで、生き残れるものとは体力的に強いものではなく、環境に柔軟に変化できるもの、だそうです。
ならばピリカグランプリも、必要であれば変化していきたい。
一生懸命考えて考えて、次回の舞台を整えます。
「手作りのグランプリ」という温かさはそのままに、お互いに切磋琢磨し、創作を楽しく続けられる。
そんな環境を守りつづけるために。
この広い広い創作の海で出会えた、かけがえのない仲間のみなさんへ愛をこめて。
ピリカ