【出産レポ】人生で2度目の出産を振り返って
次男を出産してから、2週間が経過した。
昨日は母体の回復状態を診たり次男の身体測定をしたりする、産後2週間検診へ。
結果は特に異常なし。里帰りしていることもあってわたしの心身は順調に回復中。
次男も問題なく、産後から体重も増えていてホッとした。母乳とミルクの混合で授乳しているけど、大丈夫みたいだ。
久々に外出した昨日。産後は毎日、病院と家の中で引きこもっていたからか、外を眺めるのも久しぶり。
2週間検診に行く途中、数日前まで満開だった桜の花が散っていて「時は刻々と流れているのだな」と改めて感じた。
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2度目の出産を終え、休む間もなく、育児がスタート。
不安もあったけど、なんとか日々こなしている今日この頃。
相変わらず3時間おきの寝不足で眠いし、産後はあちこちが痛むけど。一度経験しているからか冷静に対応できている気がする。
久々の赤子のお世話、「そうそう、こんな感じだったなぁ……」と5年前を思い出しながらカンを取り戻しつつある。
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出産も、スムーズで安産だった。
出産したその日は陣痛の夢を見て、「夢にしてはなんか痛いような……」と早朝5時頃に目覚めたところ。夢ではなく、本当に10分間隔で軽めの生理痛みたいな腹痛がはじまっていた。
「あ、これは本陣痛につながるかも……」と予感し、病院に電話。出勤前の父に病院まで送ってもらい、バタバタとそのまま入院になった。分娩室へ案内された。
徐々に強くなる陣痛。このご時世、夫の立ち合い出産は不可。巡回する助産師さんが来る以外は分娩室で、一人で耐えた。
陣痛の耐え方は人それぞれだけど、わたしの場合は、ただひたすらに静かに耐えた感じだ。痛いときほど赤子に酸素を送ることを考えて、呼吸を深くするように意識。
一人は孤独だなと思ったけど、主人がいるとつい弱音を吐いたり、集中できなかったりしたと思うから結果として良かったのかもしれない。
前回と同様に、腰周りの感覚が麻痺するくらい陣痛は痛くてつらくて、「生き地獄」という言葉がピッタリ。これがもう、本当につらいつらい……。
規則的ににやってくる重い痛みに、ひたすら深く呼吸をして耐え抜いた。
経産婦ということもあり、陣痛は途中で弱まることはなく、スムーズに進んだ。
途中から痛みの種類が変わり、全身に力が入り、いきみたくなる感じが出てきた。赤子が下に降りてきているのがわかって、無事に進行しているな、ともう一人の自分が冷静に思った。
けど、子宮口が10センチになるまでは、チカラを入れていきむのは会陰裂傷するので良くない。いきまないように耐えないといけないのだ。
どの出産レポを見ても書いてあるけど、この「いきみ逃し」が一番大変だった。気を抜くとグッと力が入る。深く息を吸って、力を入れないように耐えるのがキツかった。
けど、昼の12時半頃にはあっという間に子宮口がほぼ全開に。バタバタと助産師さんが用意をし始めたのを「えっ、もう産まれるの!?」と内心驚いたほどだ。長男のときよりも展開が早かったから。
そのうち、「パンッ」と音がしてバシャっと破水。多分、そのとき子宮を診ていた助産師さんに羊水がかかったと思う。(ごめんなさい……)
そして「次の陣痛の波がきたら、いきんでいいよ!」と医師に言われて、「やった!ようやく力入れていいんだ」とホッとした。
長男のとき同様に、分娩自体はスムーズで2度ほど、力いっぱいにいきんだら終わった。
メリメリと頭が出てきた感じがしたのも束の間、スポンッと産まれてきた。出てくるときも多分痛かったのだろうけど、陣痛の痛みで麻痺してよくわからなかった。
また分娩時はマスクを外していいと言われていたけど、結局マスクをつけたまま陣痛に耐え、マスクを外すこともを忘れてそのまま出産した。
とにかく、必死だった。
さいわい、股の裂傷は少し裂けた程度。少しの縫合で済んだ。出血量も普通。今回もお股チョッキン(会陰切開)はしなくて良かった。
元気な産声を聞いたとき、「あぁ、良かった……わたし、ちゃんと今回も産めたのだな……!」とホッとした気持ちと、達成感で満たされた。
10か月越しにようやく会えた次男は、小さくて、フニャフニャして、可愛かった。
顔が、手が、足が、全てが小さい……!
(君が産まれるのをみんな待ってたよ。産まれててくれて、本当にありがとう……)
心底、目の前の小さな次男をみて、感動と感謝で胸がいっぱいになった。
多分、今日のこの出来事は一生忘れないだろう。お産は痛いしつらいけど、その分感動的な経験になった。
毎日吐いてばかりで、つらかった3か月間のつわり。
妊娠を機に退職することが最後の後押しになり、開業届を提出した日。
夜中に激しい胎動で眠れなかった日。
ボコボコと元気に蹴られるお腹に励まされながらも仕事した日々。
お腹が重くて、息苦しくてしんどかった臨月。
そして次男が産まれる1週間前、亡くなった祖父……
いろいろな日々を一緒に過ごし、産まれてきた次男。
人間が産まれるって、奇跡だ。生命は尊い。
そして産前産後、母親というものは体のあちこちが不便で、つらくて、数々の痛い思いをしていることも改めて痛感した。
産後の入院生活では、経産婦だからか後陣痛が痛くて眠れなかったし、縫われた股は座ると痛いし、悪露は面倒だし、母乳を出そうと胸は張って痛くて眠れなかった日もあるし、頻回授乳で寝不足だし……
と、現在進行形でもいろいろあるけど。
今も、長男や次男を目の前にして「本当に、この子が自分のお腹の中に収まっていたのか……」といまだに信じられないほど。
女性の体って不思議だ。
同時に、産後ぺたんこになって静かになったお腹をさすり、「もうこの中にはいないんだよな……」と少し寂しさを感じた。
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産後5日の入院生活を終え、退院した日。
駐車場の桜が満開できれいだった。
まるで、次男の誕生を祝われている気がした。
(あぁ、キレイだなぁ……)
(この先、この桜の木が満開だったのを一生忘れないんだろうな……)
いつか、次男が大きくなったら教えてあげよう。
「君が産まれたときは、誕生をお祝いしてくれているかのように、桜が満開でキレイに咲いていたんだよ」って。
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育児も、家事も、仕事も。
不安もあるけど、楽しむぞ。
と、これからはじまる新生活に不安と楽しみを半々にして。
わたし達は車に乗り、出発した。