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2024/12/15 汚染された三角州争奪ミドルスクール決勝 たすく(リアニメイト)vsとろ(補充)

たすくのリアニメイトは準決勝でも紹介した通りオーソドックスな形ではあるものの、若干手札破壊が多めにとられているのが特徴。
序盤に相手の除去スペルを抜くことで大型クリーチャーを安全に送り出す戦略でここまで勝ち上がってきた。
サイドボード後も《ドルイドの誓い/Oath of Druids》《要塞の計略/Stronghold Gambit》によるずらしプランも完備。兎にも角にも揃ったら誰にも止められない勢いが魅力のデッキだ。

一方で今回は補充を選択したとろ。
普段はランドスティルをよく使っている印象だが、今回は青白は青白でもより攻撃的な青白。《プロパガンダ/Propaganda》《剣を鍬に/Swords to Plowshares》などの追加でよりアグロ対戦を意識した形にチューンしてきたとのこと。
やはりというかなんというか、普段が普段だけにスイスラウンドでは多分に(良い方向にも悪い方向にも)振り回されたようだ。爆発力が魅力の補充だが、悪い方向の動きともそれなりに付き合わなければいけない。

奇しくもコンボ対決になった今回の決勝、より早く揃える・完走するのはどちらなのか。


【Round:1】

たすく先攻でスタートするもののダブルマリガン。少々躓いた形か。
とろはキープを選択。

リアニメイトvs補充ということもあり、とろ側がどれだけ釣られたクリーチャーに対処できるかが肝となる。
今回のとろの補充には《プロパガンダ/Propaganda》が入っており、土地を切り詰めているたすくのリアニメイトにはかなり効くことになりそうだ。特に《水蓮の花びら/Lotus Petal》《知られざる楽園/Undiscovered Paradise》で釣り上げた後はかなり払いにくい状態になるだろう。
またサイドボード後に《剣を鍬に/Swords to Plowshares》が入ってくる・メインボードに《退去の印章/Seal of Removal》がないため、たすく側の手札破壊の価値はより高まっていると言える。
またたすくはメインボードに1枚だけ《天啓の光/Ray of Revelation》が入っており、いざとなれば《納墓/Entomb》から導く形で抗う事も可能だ。

たすく《宝石鉱山/Gemstone Mine》、とろ《島/Island》、たすく《知られざる楽園/Undiscovered Paradise》、とろ《アダーカー荒原/Adarkar Wastes》と静かに進む。

第3ターン、たすくは《入念な研究/Careful Study》から《幻影のニショーバ/Phantom Nishoba》を捨てて《再活性/Reanimate》。
サイズこそ申し分ないが補充戦で釣るには少々物足りないか。このマッチではライフは要らないのだ。
返すターン、とろは《古えの墳墓/Ancient Tomb》から白マナを浮かせつつ《大あわての捜索/Frantic Search》。
《パララクスの波/Parallax Wave》《パララクスの潮流/Parallax Tide》を捨てると即座に《補充/Replenish》。
とりあえずたすくの土地を一時的に抑え込む。

たすくは《沼/Swamp》から《陰謀団式療法/Cabal Therapy》するが、
《浄化の印章/Seal of Cleansing》
《浄化の印章/Seal of Cleansing》
《衝動/Impulse》
《パララクスの波/Parallax Wave》
中々に見たくなかった内容が公開されてしまう。

とろは《衝動/Impulse》から《プロパガンダ/Propaganda》を貼り、とりあえずの保険を確保した上で《沼/Swamp》を追放。
たすくは《宝石鉱山/Gemstone Mine》を置くのみ。

《パララクスの潮流/Parallax Tide》のカウンターが0個→次のターンのアップキープで全てを解放するが、無常にもとろは手札から《パララクスの潮流/Parallax Tide》をプレイ。
《浄化の印章/Seal of Cleansing》を経由し、たすくの土地を全て永久に追放する。

挙動について補足しておくと、《パララクスの潮流/Parallax Tide》を相手の土地複数個に対し一斉に起動したあと優先権を返さずに《浄化の印章/Seal of Cleansing》などで《パララクスの潮流/Parallax Tide》を除去すると「追放された土地が戦場に戻る効果」の方が先に解決される。こうすることで土地が戻ってこないというコンボだ。
なおカウンターの数が余る場合は余った分で自分の土地をいったん追放(こっちは普通に追放分を解決させる)しておくと諸々の後自分の土地がアンタップ状態で返ってくるのでちょっと得する、という小テクも。

たすくは《真鍮の都/City of Brass》を置くのみ。
アップキープに《パララクスの波/Parallax Wave》死亡による《幻影のニショーバ/Phantom Nishoba》返却が行われるが、メインに入ったとろはここで《補充/Replenish》とやりたい放題。
《パララクスの潮流/Parallax Tide》3枚《パララクスの波/Parallax Wave》《浄化の印章/Seal of Cleansing》が登場しかなりめちゃくちゃな場に。
まだ《オパール色の輝き/Opalescence》こそないもののとろ側に大きな時間的余裕ができた。

急ぐマナの余裕すらなくなったたすく。
ただここでたすくが勝つ、いや死なない条件は「とろの消散エンチャントの寿命が切れるまでに《オパール色の輝き/Opalescence》が出てこないこと」なのでとりあえず黙っているしかない。
お茶を濁すべく《水蓮の花びら/Lotus Petal》から《入念な研究/Careful Study》で手札を調整。

とろはカウンターを減らし《浄化の印章/Seal of Cleansing》。
ドローゴーするしかない、たすくは祈るのみ。

しかし直後のとろのドローは《大あわての捜索/Frantic Search》。
しかも《オパール色の輝き/Opalescence》《補充/Replenish》に辿り着いてしまったことで全てが堰を切ったかのように解放され、まずはとろが1本。

たすく 0-1 とろ


【Round:2】

たすく先攻だがマリガン。とろ側は7枚でキープする。

《沼/Swamp》から《陰謀団式療法/Cabal Therapy》。《トーモッドの墓所/Tormod's Crypt》を指定する。
公開された手札は
《古えの墳墓/Ancient Tomb》
《ファイレクシアの炉/Phyrexian Furnace》
《平地/Plains》
《島/Island》
《オパール色の輝き/Opalescence》
《パララクスの波/Parallax Wave》
《パララクスの潮流/Parallax Tide》

惜しい…!
見えたのであれば仕方ないと《水蓮の花びら/Lotus Petal》《陰謀団式療法/Cabal Therapy》で《ファイレクシアの炉/Phyrexian Furnace》を抜き直す。

とろ《平地/Plains》、たすくは《朽ちゆくインプ/Putrid Imp》を置くのみで静かに進む。
とろは先程見せた土地から置いていくことに徹し、2ターン目のセットは《古えの墳墓/Ancient Tomb》。4マナエンチャントへ向かう下地を作っていく。

とろのターン終了を確認するとたすく、ここで《納墓/Entomb》。埋めるのはもちろん《土喰い巨獣/Petradon》だ。

ここで釣れれば勝負は一気にたすくに傾く。
緊張が走る一瞬…だが、ドロー後《強迫/Duress》をプレイするのみに留まる。
とりあえず《パララクスの波/Parallax Wave》を落とす、のだが。

直後のとろのドローは《パララクスの波/Parallax Wave》!
準決勝に続き、今日はそういう日なのかもしれない。

前のターンに《陰謀団式療法/Cabal Therapy》をフラッシュバックしておけば。
悔やむたすくだが、とにかく《朽ちゆくインプ/Putrid Imp》を失ったことで《オパール色の輝き/Opalescence》に触る手段がなくなってしまった。

そんなわけで《オパール色の輝き/Opalescence》が出てきて《パララクスの波/Parallax Wave》無双がスタートした。
先程の《パララクスの潮流/Parallax Tide》の挙動の応用で、相手の諸々を対象に取ったのちクリーチャー化している《パララクスの波/Parallax Wave》自身を追放すると、諸々は永久追放に・《パララクスの波/Parallax Wave》は5個フルチャージ状態で戻ってくるという無慈悲なコンボだ。この状態は全てのクリーチャー除去をかわせる状態になる上、本来賞味期限設定である消散も事実上意味をなさない。

これをマッチ的に要約すると、たすく側は
《オパール色の輝き/Opalescence》側をなんとかする(マスト)→残った《パララクスの波/Parallax Wave》に耐える
…というまあまあハードな勝ち筋を辿らなければいけない。

しかしまあ、説明こそ長いが結末は単純なもので。
直後にとろ側に青マナが2つ揃ってしまった。

《オパール色の輝き/Opalescence》+《パララクスの波/Parallax Wave》+《パララクスの潮流/Parallax Tide》
=土地もクリーチャーも全て永久追放。
(これは要らないけど)自分側無限マナ。

ペンペン草も生えない不毛の場にされてしまい、たすく投了。

たすく 0-2 とろ

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優勝はとろ(補充)!おめでとう!

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