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禅の道(81)水の教え

禅の道と水の教え

「念水庵」の念水とは、水の流れそのものを象徴する美しい言葉です。この名前には深い意味が込められています。水は決して留まることなく、こだわることもありません。どんな形にも適応し、さらさらと流れ続けます。その柔軟さと流動性は、私たちに大切な生き方のヒントを与えてくれるのです。

今を生きる心

「念」という文字は、「今の心」と書きます。つまり、念水は「今この瞬間」に集中することの象徴です。水がその瞬間瞬間で形を変えながら流れていくように、私たちも過去や未来にとらわれず、今を大切に生きることが求められます。

水の循環が教える自然の理

水は、雫として始まり、小川となり、滝となり、大河へと流れ、ついには海に至ります。しかし、それで終わりではありません。水は蒸発して雲となり、雨として地上に戻り、再び新たな循環を始めます。この絶え間ない流れは、自然の摂理そのものです。水の姿を通して、自然は神聖な存在であり、その道理が仏そのものであることを私たちに教えてくれます。

水の教え:柔軟さと親和力

水にはどんな形にも適応する柔軟性があります。小さな器に入ればその形になり、大きな海となれば全てを包み込みます。また、水はどんな物にも親和し、衝突することなく調和します。この性質は、私たちの生き方にも応用できるでしょう。他者や環境と調和し、無駄な対立を避けることが平和な人生への道を開くのです。

自然の中で学ぶ道

念水の教えを日々の生活に活かすためには、自然と触れ合うことが大切です。自然はすべてを包み込み、すべてを循環させます。その営みを観察し、そこから学ぶことで、私たちはより柔軟で親和力のある生き方を身につけることができます。

「念水庵」の念水は、私たちにこの瞬間を生きる大切さ、そして自然と共に生きる道を示しています。その水のような在り方は、まさに禅の道を体現するものです。今この瞬間、あなたも水のようにさらさらと流れてみませんか?


ご覧いただき有難うございます。
念水庵 正道


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