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禅の道(121) 坐禅における心と呼吸の調和
自然な息遣い
坐禅の静寂の中で、私たちは息と向き合います。ある日の電話で「坐禅中の呼吸はどうあるべきか」という問いを受け、その答えは至極シンプルです。呼吸に意識を向けることは大切であるものの、わざわざその流れをコントロールする必要はありません。息は、自然のままに任せるが最も良いのです。
坐禅の本質は「自然体」にあります。吸う息も吐く息も、特別な工夫や技巧を加えるのではなく、ただありのままに感じること。実際、精神の状態は「今この瞬間の息」に最も表れます。もし呼吸が速すぎる、または遅すぎると感じるときも、それはただの一時の現れであり、自然なままに任せることが最も望ましいのです。最も理想的な状態は、自分の息が意識にのぼらない、静かで透明な瞬間です。
また、時折「念息」という考え方もあります。不調を感じ、息が気になってしまうときは、組んだ手の上にそっとその息(こころ)を乗せると、不思議なことにその動きは穏やかになり、あたかも息が止まったかのような静けさが訪れます。この感覚は、坐禅における呼吸法が決して技法や作為ではなく、むしろ心と体が一体となる瞬間の表れであることを物語っています。
結局のところ、坐禅とはまず姿勢にあります。常に正しい姿勢を保つことに意識を向ければ、呼吸は自然と正しいリズムを刻み出すのです。努力して呼吸を整えるのではなく、むしろ姿勢を正すことに集中することで、息は無理なく流れていきます。
このように、坐禅における呼吸とは、あくまで「自然のまま」を感じ取るもの。無理に変えようとせず、ただその瞬間の息遣いに耳を傾ける。そんな静寂の中に、私たちは真の心の安らぎを見いだすのです。
息は生きている。
ご覧いただき有難うございます。
念水庵 正道
昨日は朝から友人に手伝ってもらって京都の家のベッドやピアノなどを片付け、午後から友人の軽トラでマキノへ運んでもらった。雪は大津を過ぎてから少しずつ降り出した。マキノに着いてびっくり。まさに大雪。すっぽりと雪に埋もれていた。ユンボ大活躍。ほどなく市の除雪車が道を開けてくれた。夕方までかかって荷物を部屋に運び入れた。友には感謝しかない。
猫は元気だった。🎵~雪をみるたびに思い出す…
今日は2月22日。ニャンニャンニャンの日。