禅の道(十)袈裟をかける喜び
道元禅師は「正法眼蔵」の袈裟功徳の中で以下のように述べられています。
この「袈裟功徳の巻」において、道元禅師が語っているのは、禅師がが中国に行ったときの深い感動体験です。以下に現代語訳と解説を示します。
現代語訳
私(道元禅師)が、宋(中国)に渡り修行していたころのことです。あるとき、横に長い坐禅の単で坐禅修行をしていたときに、隣にいる僧侶が、開静という坐禅終了の合図があったとき、袈裟(けさ)を頭の上に掲げて、合掌して恭しく礼拝し、一つの偈(仏教の詩句)を心の中で唱えて