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【556球目】やめるということ

この数年間、退社率を下げようと言い続けています。HR事業=製造派遣事業においては退社は常に向き合っていかなければなりません。なぜ、この退社率にこだわっているのか、今日はそんなお話です。


製造業において

三陽工業の製造部門においては昨年の退社数は2名です。約200名の在籍があります。

高い定着率ですが、それでも退社は0ではありません。私も今まで経験の中で多くの退社と向き合って来ました。本当に信頼している人が辞めると言う時があります。とても悲しい気持ちになりますが、悲しい気持ちを持ち続けた所でその人が翻意してくれる訳ではありません。自身に何が足りなかったのかという反省と共に未来の可能性に希望を持つべきです。そう考えて行動して来ました。何が起きても、そこから逃げていては始まりません。その事実と向き合って、これからどうするのかを考えていく必要があります。それをやり続けていけば、退社数は減っていくことでしょう。現場や会社が良くなっていきますからね。


退社に拘る理由①

100名在籍の拠点があるとします。

毎月の入社数が5名だったとすると、毎月の退社率が1%で1名、2%で2名退社から、1%の場合は4名増えて、2%の場合は3名増えます。1%と4%で考えてみると、4名増加と1名増加になります。それが1年続いたら、1年後は1%の場合は4名×12ヶ月で48名の増加。4%の場合は12名の増加となり、148名と112名という1年後の成果になります。5名という仮定がありますが、もしこれが3名や2名になったら。
1名や0名になったら。採用環境が厳しくなったとしても、退社率が低ければ=定着が高ければ企業として生き残ることができます。もちろん、採用力を高める必要はありますが。


退社に拘る理由②

採用環境は年々厳しくなっています。その為には採用力が必要です。

その会社の定着率は採用力にも関係して来ます。結果的に、退社率が低い→定着が高い→採用力向上→採用人数増加という好循環が生まれてきます。片方で退社が多くなると、退社率が高い→定着が悪い→採用力向上できず→採用人数増加せずという悪循環が発生をします。退社率を下げようとすると、社員に対しての寄り添いが必要になってきます。この社員に対しての寄り添いが、採用力の向上のひとつの要素にもなって来ます。この採用環境が厳しい時代に採用力を上げるため、これが退社にこだわる2つ目の理由です。


退社に拘る理由③

1名の退社が発生すると、退社の為に様々な工数が必要になって来ます。

社内のマスター登録から始まり、雇用保険や社会保険の喪失、保険証やその他の備品の回収等、そこでは色々な仕事が発生して単純に業務が増えます。退社が減るとそれが減る。退社が減少する→間接工数の減少→販管費の減少→原資の確保→昇給や福利厚生の原資ができる→還元できる好循環が生まれます。離職票1つとってもそうですが、とても手間がかかるものです。その工数が削減できる、良い事しかありません。


退社に拘る理由④

一般的な製造派遣業では1ヶ月の退社率が6%~10%だと言われています。

100名の在籍で毎月6名から10名の退社が発生する計算です。そして、1名1名に寄り添うこともないので、退社が発生してもそのままです。その原因分析を本気でやっている派遣会社は少ない、というかほとんどないのではないでしょうか。他社がやっていない。だから拘る、それが4つ目の理由です。
研磨もそうでした。三陽工業が研磨を始めた時代は、多くの会社にそのチャンスがありました。ただ、定着が悪く、大変な作業だった研磨は多くの企業が嫌がりました。三陽工業は他社が嫌がることをやりました、だから今の研磨部門があります。それと同じです。


退社に拘る理由⑤

入社を増やすことと退社を減らすこと。この2つがHR事業にとっては大切なことになります。

思考としてどちらに重点を置くのか。退社です。なぜ退社に重点を置くのか?退社に重点を置くと、入社も伸びて来るから、それが理由です。入社時には面接や内定者面談、工場見学といったイベントが多数あります。なので力が入れやすい。逆に、入社後の退社抑止については、そういったイベントが発生しません。なので難しいのです。その難しい退社抑制に思考を持っていくことによって、退社率を下げることが出来る様になれば、入社を最大にすることはできる。入社と定着することは繋がっていますし、より難しい退社の取り組みをしている訳ですから、入社への取り組みもやりやすくなります。入社ももちろん難しさはありますが、退社の難しさをクリアできていれば入社の大切さも理解することができます。


最後に

寄り添うこと。仲良くなること。三陽工業のファンになってもらうこと。自身が三陽工業のファンになること。配属先にもファンになってもらうこと。現場で評価を上げていくこと。等々。必要な要素は数多くあります。それを1つ1つやっているからこそ、この第1四半期の退社率が実現しています。目標まであと一歩!!そして、覚醒へ!!いま進んでいる道は正しい思考と行動の上にあります。引き続きやりきっていきます。

本日もありがとうございました。
明日もよろしくお願いします。



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三陽工業株式会社公式 代表取締役社長note
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!