【896球目】動かない後悔
『やったことがないことをやってみよう』
今日はこの言葉に纏わるお話です。
動く後悔・動かない後悔
何かをやった時の後悔、やらなかった時の後悔。この2つの後悔を感じたことがある人も多いと思います。動くこと、動かないこと、どちらにもリスクがあります。どちらが上手くいくのかは、ケースバイケースであり、一概にはどちらとはいえません。
ただ、人間の本能として、いや、日本人の本能と言った方がよいかもしれませんが、その本能として動かないという行動を持ち合わせている気がします。私も以前はそうでした。なので、動くことを意識していないと動けないと感じています。だからこそ、『やったことがないことをやってみよう』と言い続けているのです。
体験①
私の中で、動かない後悔をしたという大きな体験が2つあります。
1つ目は大学生の野球での体験です。最後の大会の時でした。0-2から2-2に追いついた5回表、先頭バッターにライト前ヒットを打たれます。これまでの経験値、そしてその時の投手の状況を考えた時に投手交代のタイミングだと感じました。
非常に迷いました。迷った上での、続投。動かなかったのです。結果、それが裏目に出て敗戦に繋がってしまいます。あの時、投手交代をしていたら。あの時、動いていたら。
今から25年前の話になりますが、鮮明に覚えています。もちろん、動いたら良い結果だったのかは分かりません。ただ、動かずに後悔した、大きな経験となりました。
体験②
もうひとつの体験です。
これは三陽工業に入社してからの話です。入社してすぐの話ですが、新規営業をひとりでやっていました。新規営業をやりながら既存の仕事を行っていたのですが、既存の仕事がドンドン増えていきます。私がこの会社に入った時に持っていた使命は、もうひとつの幹を作る事です。オートバイ以外の幹を作ることが私の使命でした。
ただ、既存の仕事が大きくなりすぎて新規営業への力が少なくなったのも事実です。その後すぐにリーマンショックを迎えて大きな転換期を迎えることになります。
もし、リーマンショック前にもっともっと新規営業に力を入れていたら。これも、たらればであり、どうなるかは分かりません。ただ、リーマンショックの際に救えなかった社員をもしかすると1人でも救えたかもしれません。
動かずに後悔の大きな体験の1つです。
やったことがないことをやってみよう
元々は、やったことがないことをやるタイプではありませんでした。だからこそ、『やったことがないことをやってみよう』という言葉を使い続けているのです。
やらずに後悔したことがあります。やって後悔したことは、実はあまりありません。やって上手くいかないことはやりながら改善できるからです。もちろん、全てが上手くいく訳ではないのですが、やりながら改善して結果が上手く行ったことはよくあります。
『やったことがないことをやってみよう』
これが抵抗なく習慣として出来る人には必要がない言葉です。ただ、私はそうではありませんでしたし、三陽工業全体としても必要な言葉です。
様々な環境が変化している状況の中では、小さな単位で変化し続けることが求められます。そして、その方が成果を出しやすくなります。今まで以上にこの『やったことがないことをやってみよう』という言葉の重要性を感じています。
ひとつひとつは小さくていい。その小さな積み重ねがいずれ大きなものになっていきます。今年も多くのやったことがないことをやっています。これからもやり続けていきます。
本日もありがとうございました。
明日もよろしくお願いします。