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UEFN(クリエ2.0)は、遊び場を作ったのか?奪ったのか?
初めまして、サンヴォと申します。
サラリーマンの傍ら、フォートナイトクリエイティブでマップを作っています。
先日、フォートナイトクリエイティブに『大革命』を起こす、あるシステムが実装されました。
その名もUnreal Editor for Fortnite(略称:UEFN)。
これは、誰でも自由に、リアルな3Dゲームをフォートナイト内に実装できる、物凄い代物です。
しかも、無料。
使い方さえ身につければ、老若男女問わず、高品質なゲーム、あるいはメタバースとしても活用できる空間を構築できます。
しかし、実はそれを喜ばしく思っていない声も存在します。
それは、フォートナイトクリエイティブでの『造形』を楽しんでいたクリエイター達です。
クリエイターが、なぜUEFNに不快感を抱くのか?
界隈では、限られたアセットで、
建築物やキャラクターなどを作る『造形』という文化があります。
マインクラフトで、リアルな建造物を作る文化に近いかもしれません。
石や植物、コップやお皿など、
様々なアイテムを緻密に、工夫して組み合わせることで、フォートナイト内にリアルな『造形』を生み出せます。
造形力の高い素晴らしい作品には、SNSでも大きな反響が集まり、それを楽しんでいたクリエイターもいたことでしょう。
しかし、UEFNに切り替わってから、誰でも綺麗にモデリングされた、3DCGデータを扱えるようになりました。
『造形』を楽しんでいたクリエイターが「お株を奪われた」と思ってしまうのは当然のことでしょう。
「今までの努力は何だったのか?」
「この技術は、もう評価されることはないのか?」
さらに、もう一つの不満点。
それは、UEFNが現状PC限定の機能であると言うことです。
フォートナイトには、若い学生クリエイターも多く、コンシューマーゲームで活動している方もいます。
PCを持っているクリエイターはどんどん上達して行く中、自分達の古い『造形』技術は価値を失って行く可能性と恐怖。
大人でも「自分の仕事がなくなるのでは無いか?」と不安を抱える現代、若いクリエイターも近いものを味わっているように感じます。
UEFNによって、彼らにとっての「活躍の場、遊び場を奪われてしまった」と、いえるかもしれません。
本当に作りたいものは何だったのか?
一方で、前を向いているクリエイターもいます。
「これを機に、PCを買って勉強しよう。」
「コンシューマーに実装された時のために、腕を磨こう。」
「むしろ、今の技術を極めて、新しい境地を開拓しよう。」
今までのスキルや、実績に縛られず、
新しい技術に飛びつき、自分の「好き」と「表現」を拡張させていく。
自由にのめりこみ、本当に作りたいものを、きっとこれから生み出して行く。
若いクリエイターの方々は、本当にすごい。
情熱を持ち、高いスキルを、スゴイスピードで習得して行く。パワーもポテンシャルもある。
本当に、羨ましいと思うほどに。
今までのスキルが、時間が、経験が、「全く活かされない」なんてことは、きっと無いはずです。
だから、今UEFNに背を向けてしまっているクリエイターも、今一度、自由につくる楽しさを、本当に作りたいものは何だったのかを、思い出して欲しいと思います。
今まで培ったもの、居心地の良い場所、束の間の賞賛、それを手放すのは惜しいかもしれない。
でも、足枷になっていないでしょうか。
本当に作りたかったものを、見失っていなければいいのですが…。
もう一度無邪気で、自由な遊び場に、
戻ってこられることを願うばかりです。
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最後まで呼んでいただき、ありがとうございます。
稚拙ですが、また何かつらつらと綴らせていただきます。それでは。