肩書きを目指さない。ー中堅社員の胸のうち
いつからだろう。
成功者の講演を聞くことに、興味が薄れたのは。
5年前、関西から上京。
第一線で活躍する人の講演にすぐ行けることが嬉しくて、いろんなイベントやセミナーに行ってきた。
会社員人生も10年を越えると、だんだん自分のキャリアパスが見えてくる。横並びだった同期は、肩書に差がつき始める。
「そっか、あのこがもう課長になるんだ・・・」
人事制度上の計算をしたら、自分がどのくらいの役職までしか上がれないかも見えてくる。
がんばれば、何にでもなれそうな気がしていたあの頃。
素敵な人に、素直に憧れることができた。
もちろん、今だって、どんな道を選ぶこともできる。
でも、今の会社で働き続ける場合の限界は見える。
30代半ばのほんの数年間、無意識のうちに、キャリアに対する感覚が変わっていた。
インスタントコーヒーがおいしいと思っていたけど、気づいたらやっぱ豆から淹れたコーヒーのほうがおいしいと思うようになっていた、ような。
考えるようになったのは、
会社にしがみつかずに、自分に何ができるか。何がしたいか。
30代後半の関心事は、キャリアアップより、スキルアップ。
”UXデザイナーを極めるにはどうしたらよいか”
”コーチング・メンタリングでできることはないか”
”グラレコの腕を磨いて、なにかできないか”
そんな中で、今日久しぶりに女性のキャリアに関するオンラインイベントに参加した。
久しぶりに、女性のキャリアについての話を聞いた。
大企業の執行役員や、会社を立ち上げた人。
自分からは遠い遠い存在に感じていた。
でも、話を聴いていくにつれ、肩書ばかりを見ていた自分が恥ずかしくなった。
ZOOMでご自宅から参加してくださったこともあり、プライベートでお話を伺っているような感覚になった。表情もよく見える分、距離が近く、感じられた。勝手ながら、身近なお姉さんから話を聴いているような感覚にすらなった。
肩書がすごいから話を聞くんじゃない。
人生で大切にしていること、価値観、行動するときの指針。
そういう血の通った人としての生き方が素敵だから、話を聴く。
最近、リモートワークで忙殺されて、疲れきってたけど、このまま流されてたらだめだ、とはっとさせられた。
コップに入れるのは、大きい石から。
小さい石から入れると、本当に大切な大きい石が入らなくなる。
働き方のヒントをたくさんもらった。
中堅社員、「どうせ私はもう・・・」といじけることなく、あきらめることなく。これからも、いろんな人の話を聞いて、学び続けたい。
そして、学びを生かして。
いい仕事、しよう。