70's Rockアルバム Propaganda 1974
Propagandaといってかつて活躍したドイツのニューウェーブバンドの事ではない。スパークスとしての2ndアルバム。初めて聴いた時からとりこになったが長い時間は聴いていられない、音の切れ目がなく洪水のように攻めてくるサウンドとファルセットヴォイス。この時代、田舎にいて海外の音楽を頻繁には聴けなかったから1stアルバムを聴けていなくて(2ndの後で1stを買うという良くあるパターンで)何故買ったか覚えていないが、ミュージック・ライフでも見たのかもしれない。
デビューアルバムの「Kimono my house」と比べるととんがり感がこなれたサウンドになり、スケール感も出ている。彼らにとってベストの時代だと思うが、姿かたちを変えながら現在まで50年間スパークスならではの音楽を続けているのには感服する。この頃日本に来ていたら真っ先にチケットを買ったのだろうが、来日したのはずいぶん後になり、何度か来ているが情報を得るのも億劫な歳になって見逃している。
このアルバムは、(全英9位・全米63位)、プロデューサーは、マフ・ウィンウッド(スティーヴィー・ウィンウッドの兄さん)です。話は飛ぶが、この後すぐに3rdアルバムを出したのは良いけどプロデューサーを大物トニー・ヴィスコンティに替えて大失敗。(だと私は思う、当時聴いてがっかりしたから)売れずにアメリカに戻った。もっとも彼らの様な音楽がずーっと売れるとも思えないから変化する時期だったのかもしれない。私は、アメリカに帰って出したアルバムも買ったがあまり聴かなかった。
1曲目「Propaganda」は、多重コーラスのアカペラによる短い曲ですぐに2曲目「At Home, At Work, At Play」に進むスケールの大きなロックオペラ的サウンドに引き込まれる。3曲目「Reinforcements」は、軽快ながら昔調で飽きさせない。楽しいキャッチーな曲が続くが、B面の冒頭がドラマチックなバラード「Never Turn Your Back On Mother Earth」で、全英13位。素敵なアルバムで本当によく聴いた。今でもアルバムを持っていて、それを聴くことも。
画質は悪いがKeith Moon & Ringo Starrが紹介をしている面白いというか考えられないような映像を。
キースムーンとリンゴスターと言えば、ツトム・ヤマシタさんとロンドンで3人で呑んで(打楽器繋がりですね)どこかのお店で無茶をして警察に一晩御厄介になった話をヤマシタさんからきいた。今の日本なら大変な事だろうが、朝みんなロールスロイスが迎えに来たそうです。ちなみにヤマシタさんは白のオープンカーだったそうな。キースムーンが暴れたんだろうなあ。
デペッシュ・モード、ニュー・オーダーに強い影響を与えたという彼ら、ロン・メイル(Ron Mael )とラッセル・メイル(Russell Mael)のメイル兄弟は今年も曲を発表していて、60歳、70歳を超えてこんなことを思いつくのかと感心している。風貌や音楽からはUCLA出とは思えなくて、Anglophilismなる「英国びいき」という言葉を知ったのも高校時代の良い思い出。