4月の熱海
月刊で書いております。5月あたまの更新なので4月はどうしたって書くつもりでしたが、写真が熱海の風景になったので、まあ熱海に成り行きで行った話でいいかとも思いました。むりやり「無職からバイト人間へ」とからめていきたいと思います。
2024年4月、私は無職LIFEをやめてバイト人間になりましたが、それは偶然のなせる業なのでなにか私が努力したわけではありません。時給は1030円程度で一日7時間半の労働、ですから月~金で月に22日働いたところで額面169950円です。ここからなんやら引かれるため、月収としてはぜんぜんろくでもないですね。まあたくさん金を稼ぐのが目的ではないのでこれでいいのです。
バイトの中身はくわしくは伏せますが、肉体をつかって建物の中や外でなにゃらする仕事であります。
したがってだんだん暑くなってきた気候はきびしいものがありますが、まあ
昼休みは十分あるし、熱中症ぜったいなるなと言われているゆえに「おかしくなりそうだったら自主的に休憩しろ」まで言うので、それならいいでしょうというもんです。「サボってんじゃねえよ」とは言わせません。
だいたいおわかりかとは思いますが、私の場合、50を過ぎてから職場解散により職をうしなった人間なので、去年つとめていた正社員も、いまのバイトも、どっちも「定年後再雇用のじじいがたくさんいる職場」であります。そういうところじゃないと、50を越えてとくにプロフェッショナルじゃない人間は雇ってもらえませんので。
そういう人ってたくさんいまの日本にいると思うんですよね。だから今ノバイトをゲットするのも大変でしたよ。ハロワで面接まで通すー落ちるのくりかえしでしたから。なんとかゲットしましたけど。受かるまでやるのがコツですね。
で、内容が「頭をなるべくつかわない」もので、つまり事務員じゃないし、パソコン使わないし、手と足がうごくならできるだろ系統です。つまり誰にでもできます。できるでしょう。たぶん。内容的にはできるものです。ただしいくつかの問題点があるのでそれをこれから書いていきたいと思います。熱海はどうなったって。それはあとで出てきますので大丈夫です。
さて「誰にでもできる仕事」ってそれは「刺身の上にタンポポ乗せる仕事」みたいなもんでしょうか。これもネットミームでしょうか。
もちろん比喩的に「屑でもできる仕事」みたいな言われかたをするわけですが、実際には、仕事の動作そのものよりもその周辺のほうがよほど大事ですよね、誰かが「タンポポを持ってきてくれる」「ベルトコンベアのスイッチを入れてくれる」「刺身を上流からながしてくれる」「いつはじめているおわるのか指示してくれる」。
本当のところ「誰にでもできる仕事」など存在せず、「やってみたらできた仕事」だけが存在するわけです。やるまではそれができるかどうかは誰にもわからない。はじめてそれをやってみてできればいいが、そのことの背景に何があるかを全て知るわけでもなく、あるいははじめてやったのではできないけれども周囲がそれを見て何回かやればできるかもしれないなとの寛容を発揮してひきつづき雇用を続けてくれるかもしれない。
程度問題もあります。タンポポを乗せるのはいいがどこまで何が許容されるのか。その位置。タンポポのこわれかた。エラータンポポをはじく基準。タンポポの大きさ。それすべて厳密に数値化されてるマニュアルが渡されると思いますか。
思いませんよね。つまりそこには「他人がいる」のであって「他人が文句を言い指示を出し”こんな誰にでもできることがなぜできない”とか言う」のです。
それは教育を担当するおまえの無能が原因だろ、と思うのが私の思考ですが、安いバイトでそこまで考える必要もないので悪い意味で適当にやっていればいいのです。バイトというのはそういうものです。
バイトはいいですね。適当にやっていればいい意味でもわるい意味でもなんとかなって、1ヶ月はおわりました。
4月は偶然のなせる業もあって熱海にいきまして(目的地は伊東でしたが乗り換えと時間の余裕があったため)、いままでまわったことのない「住民の住むほうの熱海」にいきました。つまりは図書館とか郵便局とかスーパーのある熱海です。来宮の駅から海に下っていくほうですね。観光客は海と駅の周辺にはいますが、それ以外はただの坂の多い住宅街があり、うまいパン屋があり(ただし接客態度はわるい)、スーパーはマックスバリュでちいさい本屋とか電気屋とかいろいろ入っていて、まあ生活物資系はここで揃うねくらいのものです。あとソープランドが看板出してがんばっていたり、海沿いはハーバーがあり、散歩できる道(砂浜ではなく海沿いのちと高いところの遊歩道です)があり、このへんのどっかホテルに泊まって海沿いを朝か夜に散歩するのはよかろうなあと思いました。
基本的に海と坂のあるまちは大好きなのでそこを歩くのも好きです。坂は疲れますが、ちょっと振り返ったときの高低差で、景色があっという間に変わるのがいいですね。
今月は以上です。