馬坂城(常陸太田市) 2023年3月
中世の常陸を支配した佐竹氏の本貫地は現在の常陸太田市にある佐竹郷。名乗りを上げた佐竹郷でまず居城としたのは馬坂城。馬坂城は佐竹氏の築城と思いきや、藤原秀郷流天神林氏が築城した城を初代の佐竹昌義が奪い取ったと「図説茨城の城郭」。その後、藤原秀郷流小野崎氏から太田城を奪い、中世の長い期間、佐竹氏の本拠とした。佐竹氏宗家が太田城に移った後、馬坂城は佐竹氏庶流の一族の城となったようだ。
城址までの道
馬坂城は間坂の集落の奥。車で来た場合には集落内に停める場所は無いが、集落の端に駐車スペースを設けて頂いており、とてもありがたい。
駐車スペースから集落内を10分程度歩くと城址への入口が現れる。
城址に入ると冠木門がお出迎え。気分が盛り上がる。
馬坂城は遺構が見やすいように整備されているが私有地内。
入口から畑の間を進むと、馬坂城の解説板が設けられている東屋が見えてくる。
撮影地点
馬坂城址内は遺構を楽しめるように道が整備されていて、遺構がある場所には標柱も立っている。現地散策図に記した撮影ポイントの数が示す通り、見どころ豊富。
本郭
地点Cから本郭(東屋のある地点B)を眺める。散策図によると、東の内堀から続く切岸が、画像右手に落ちている。
地点Dには尾根を断ち切る堀切。急傾斜の尾根でも堀切を設ける防御の高さ。
地点Dから本郭北の崖を眺める。急崖は人手によって作られた切岸だろうか?
地点Eから本郭の北西の帯曲輪を眺める。本郭との間にわずかな段差。
地点Fの尾根にも堀切が設けられている。
地点Gから本郭北西の急崖を眺める。こちらも切岸か。特に急な崖。
本郭の西端の地点Hに立ち、西郭の遺構群を眺める。
西郭
西郭に入って地点Iから、土塁と堀を眺める。
地点Iから、北側の谷をのぞき込む。
地点Jから物見台を仰ぐ。
西郭の物見台に登頂(地点L)。
西郭の物見台の頂き(地点L)からの眺め。
地点Mには急な尾根に五段切岸。
五段切岸のある地点Mから物見台を仰ぐ。
地点Jに戻り、地点N・O・Qのある尾根を眺める。
地点Nから二重堀切のある地点Oを見下ろす。
地点Oから眺める二重堀切。
地点Qから石塔山への尾根を眺める。
石塔山への道は地点Pで通行止め。
地点Pから物見台(地点L)への尾根を見上げる。
地点Qから五段切岸の地点Mあたりを眺めるが、ちょっと見えない。
地点Qより二重堀切の向こうに物見台を仰ぐ。
地点Oから、西郭北西の帯曲輪のような平坦面を眺める。墓地になっている。
地点Sから西郭西方の袖曲輪の入口を眺める。
袖曲輪の先端となる地点Tからは眺められる風景図。実際は樹木があるので眺めにくい。額田城・酒出城・川合城の位置も示されている。
地点Tから袖曲輪を振り返る。
地点Uには袖曲輪を囲む空堀。
地点Vには水の手。湧き水は確認できないが、くぼみに沿って植生が異なる。
地点Wから一段低い帯曲輪のような平坦面を眺める。
地点Yにも水の手。こちらは水が湧いている。
地点Xから城を下る道の途中には間坂貝塚。
南西に離れた場所から馬坂城を遠望。中央の森が城址。