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ストームグラスの中身ー科学が詰まった液体
透明なガラスの中に入った不思議な液体が、気温や気圧の変化に応じてさまざまな結晶が浮かび上がる不思議なアイテム。
ストームグラスの中身には、特定の薬剤や成分が使われていて、これが天気の変化に応じて結晶化したり、溶けたりします。
1. 精製水 (Distilled Water)
精製水は、ストームグラスの液体のベースとなる重要な成分です。普通の水道水では不純物が含まれるため、結晶化がうまく進まないことがあるので、精製水を使います。純度が高いことで、薬剤が安定して反応するため、きれいな結晶ができやすくなります。
2. 無水エタノール (Anhydrous Ethanol)
無水エタノールは、純度99.5%以上のエタノールで、水分をほとんど含まないことが特徴で、結晶化を調整する役割を持っています。エタノールが加わることで、結晶の溶解度が変わり、温度や気圧の変化によって結晶が溶けたり、逆に析出したりします。
3. 樟脳 (Camphor)
樟脳は結晶の1番素となる薬剤です。
くすのきから抽出された天然のもので、形や動きに影響を与える役割があります。温度変化や気圧の変化によって、樟脳が結晶の形を変化させたり、流動性を与えたりします。また、樟脳は独特の芳香を持っています。
4.硝酸カリウム (Potassium Nitrate)
硝酸カリウムは、結晶が形成される主成分のひとつです。気温が低くなると結晶が析出しやすくなるため、ストームグラスに入れると天候や気温の変化に敏感に反応します。硝酸カリウムが多いと結晶が大きくなりやすいので、量を調整することで、見た目にも違いが出ます。
5. 塩化アンモニウム (Ammonium Chloride)
塩化アンモニウムも結晶形成を助ける成分のひとつです。硝酸カリウムと組み合わせることで、結晶のパターンや形状が変化しやすくなります。この成分が多いと、結晶が細かくなりやすく、雪のような模様ができやすくなるため、透明感のある美しい結晶を楽しめます。
ストームグラスの材料のまとめ
これらの成分がストームグラスに入っていることで、温度や気圧の変化に反応して結晶が変化します。ストームグラスの見た目の変化は、あくまで物理的・化学的な反応によるもので、厳密な天気予報ではありませんが、日々の気候や温度の違いを感じ取るインテリアアイテムとして楽しむことができます。