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システム開発発注で業者を選ぶコツの第1位

システム開発での業者選びというのは、社内システムの担当者にとって非常に頭の痛い、難しい選択である と思います。ましてや、それが社運に関わるような重要なシステムであった場合には尚更です。 導入する側にとってみたら、新たなシステムを構築することへの不安感は当然のことと思います。

それで、私もよくこれまでにそうしたシステム発注目前の発注者の方からの相談を受けてきたのですが、そんな時のまずもっての第一のコツといいますか「業者選びの最大ポイント」として一つ挙げるとするならば、

それは、来社したシステム開発業者のSE(システムエンジニア)に対して、次の質問をしてみる ということです。

”良いシステム作りに必要なのは「コンピュータの知識」と「業務の知識」、 そのどちらが重要か?”

この問いに対して、「業務です」と答えた業者を選ぶ、ということだと思います。 間違っても、「コンピュータだ」と答える業者を選んではなりません!

まぁ、大抵の業者であればこの問いに対して、「両方です」と、 そう無難に答えるだろうとは思いますが、まずこの短い質問を一つするだけで、 それに「コンピュータだ」と答えるようなアホなSEはふるいに掛けて落とすことが できると思います。

その逆に、ここで「大事なのは業務の知識です!」と、そうきっぱり言い切る事のできる 優秀なSE(あくまで私個人の見解ですが、)に出会う可能性が これでできると思います。

世の中に多く存在する 動かないシステム、役に立たないシステム、使いづらくて仕方ないシステム 等々、これらの山が築かれる大半の原因というが、

ユーザーの業務にまったく興味を持たない、他人の仕事にはすこぶる無関心な・・・ そうしたコンピュータ技術者が作りだす業務ソフトウェアにあると言えると思います。

特に、ダウンサイジングでそれまでの大型計算機からオープンシステムが主流となってきた 90年代以降、 プロの現場にもそうした考えのSE・プログラマーというのが増えてしまって、

「ユーザー業務に精通しない限り、良いシステムなど作れるはずもない・・・」という、 私なんかが新人だった80年代の頃には口をすっぱくして先輩から教え込まれた その辺の 基本がまったく解かっていない、

「ITエンジニアはコンピュータにさえ詳しけりゃいいじゃん!」的な考えのSEやソフト業者が 実に多くなってしまったことに、わたしは懸念を隠せません。。

発注者側の方でも、 「業務知識はこちらでフォローするからSEさんはうちの業務なんか知らなくても大丈夫ですよ。」 などと考えてしまいがちですが、(実際に、見積り依頼で初めて会ったお客様から私もそう 言われた事が幾度かあります。)、はっきり言いますと、SEにそんな気遣いをしていただく いうのは、まったくのお門違いで罪悪でしかありません。(顧客自らがそのスタンスで、期待通りの良いシステムなど構築出来るわけがないです。)

言えば、「業務知識はお客様にお任せします。言われたとおりに作ります。」だなんて言う SEにあなたの会社の大切なシステム開発を任せては絶対になりません!

担当SEには、自社の属する業界知識や自社の業務知識に精通することを第一に求めることこそが、 システム開発を発注する際に、より良いシステムを構築していく上ではなくてはならない基本中の 基本である、と私は考えます。

できる刑事さんがよく口にする「現場100回」なる言葉があるかと思いますが、 システム屋にもそれは当てはまる言葉ではないかと思います。

システムを依頼された会社の担当者さんよりその会社の業務に精通しない限りには、 本当に役立つ良いシステムなんか作れるわけがないですから、とにかく、 特に要件定義~基本設計の最中には客先へと日々足げに通う必要があります。

それで、過去に私は同じお客さんの所へ一日に3回行った(3往復した)ことがあります。汗

それで一つ注意していただきたいのは、 特に大手のシステム開発業者の場合だと、見積りの際に担当したSEと、 実際の開発をする担当SEが違う人間である場合が多く、最初に来たSEは出来るエンジニア だったのに、実際に作ったSEはダメSEで結局ダメダメなシステムが出来てしまったという ケースは多々ある話です。

その場合は、見積り提案書の中で必ず開発メンバーまで(誰が責任持ってやるのか?)を ちゃんと確認しておく必要があります。(開発体制図のリーダー・SE・プログラマー名の確認を怠ってはなりません。)

ちゃんとした業者の見積書には、必ず最後の方のページに開発体制(開発責任者やプロジェクト リーダーの名前、その下のSE/プログラマーの人数等)は明記されているのが通例と 思いますので、その辺を明記していない、もしくは曖昧な書き方をしている業者というのは、 やはり選定すべきではないと考えます。

いづれにしましても、まずはやって来た業者のSEに、 良いシステム作りに必要なのは”「コンピュータの知識」と「業務の知識」どちらが重要か?”
この魔法の質問を是非してみてください。


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