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【経理業務紹介】月次決算:月初の業務(預金関係)

この記事では、月次決算の中で、毎月月初に行う業務のうち「預金関係の業務」についてご紹介いたします。

預金に関わる業務で、月初に行うものは何がある?

 預金に関して、月次決算において必要なことは、「預金口座の実際の残高」と「帳簿の残高」を一致させることです。これは、経理業務の基本と考えてもよいと思います。
 「仕訳入力」には、いろいろなものがありますが、実際の現金や預金に関わる仕訳は間違いのないように入力することが求められます。
 業務の流れとしては、①通帳記入⇒②通帳のお金の動きを仕訳入力する、という流れになります。

1)通帳記入(毎月1日)

まずは、銀行の支店やATMにいって、通帳記入をします。(よく記帳って言われます。)なお、目的は、各預金口座の残高を確認することなので、ネットで確認するという方法でも構いません。

「紙の通帳」と「ネットバンキングの明細」の違いは、実務上はあまりないと思います。
 強いて上げるとすれば、社外に見せる・提出する場合は「紙の通帳」、社内の処理は「ネットバンキング」というイメージです。

 ポイントとしては、会社に存在しているすべての預金口座の記帳を行うことです。
 理由は、「預金に動きがないことも含めて確認する」ためです。普段動きがないからという思い込みで記帳しないという判断は、万が一発生していた場合に対応が必要なので、やめておいたほうがよいでしょう。
 特に、2月と8月は利息が発生するため、預金残高が変わっていることが多いです。(※ゆうちょ銀行は、3月と9月に利息発生)

 また、口座の種類として、「普通預金」「定期預金」「定期積金」などがあります。
 「定期預金」は、通帳タイプのもの以外に、「証書」の場合があります(一般的な記帳するような通帳ではないもの)。
 また、「定期積金」は、ATMでは記帳できないものがあったりしますので、どの種類の口座を持っていて、どこに行けば記帳できるのかを確認しておくとよいと思います。

 通帳記入をする一方で、ネットバンキングから入出金明細を出力して保存しておくことをおすすめします。理由は、通帳より見やすい、かつ、情報が多い。閲覧しやすい(PCがあれば閲覧できる)ためです。
 ファイル形式は、PDFやcsvがありますが、利用しやすい形式でよいと思います。

2)仕訳入力(~第3営業日くらいまで)

 記帳をしたら、次は、通帳に記載されているお金の動きを仕訳して、会計システムに入力します。

 よくある仕訳は、
  入金の場合:「  普通預金 / 売掛金  」
  出金の場合:「  買掛金  / 普通預金 」 です。

 入出金の発生した件数分、これらの仕訳を入力すれば完了です。

 もし、内容不明のものがある場合、いったん、仮受金や仮払金の勘定を使用して、まずは通帳と帳簿の預金残高を合わせる、という処理をするとよいです。
 理由は、内容不明なものは、確認に時間がかかることが想定されるためです。「預金の残高を合わせる」ことと、「内容不明のものを確認する」ことを切り分けることで、預金業務を完了して、次の業務にとりかかることができます。

3)帳簿と通帳の金額一致を確認(2)の仕訳入力完了後)

 一通り仕訳入力が完了したら、試算表や補助元帳を開き、通帳の残高と一致していることを確認しましょう。

 残高が一致していれば、全件入力できていると判断できます。(本来1件1件確認するのが間違いないですが、他の業務もあると思うので、このチェック方法でよいと思います。)

 また、これ以降、仕訳を入力するときに、「現金」や「普通預金」の科目を使用しないことを徹底するとよいです。
 意識していないと、これらの科目を使ってしまって、結果として、預金残高がズレてしまうことがよく起こります。(特に、複数人で仕訳を入力している場合)

まとめ

 預金の内容確認と預金に関わる仕訳入力は、月次決算で一番最初に完了させるべき業務です。これを完了させてから、他の業務に取り掛かるようなイメージで業務を進めるとスムーズに流れていくと思います。

ここまでお読みいただきありがとうございます。
少しでも参考になるものがあれば幸いです。


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