【経理業務紹介】月次決算:月初の業務(売上・費用計上)
月初にやることの2つ目は、売上および費用の計上です。
その月にいくら売上を獲得したのか、そして、その売上を獲得するためにいくら費用がかかったのかを集計する業務になります。
ここでは、処理の根拠となる資料には何があるのか?という整理とスケジュール通り進めるためのポイントは何か?を紹介します。
1)費用計上(~第5営業日くらいまで)
その月の売上を獲得するためにいくら費用がかかったのかを集計します。
<処理の根拠となる資料>
〇社外との取引で発生するもの
請求書
〇従業員が立替したもの
領収書
〇給与関係のもの
給与台帳
〇振替により発生するもの
固定資産台帳や前払費用の管理表(エクセル)など
<スケジュール通り進めるためのポイント>
①社内への締切連絡をする
・請求書 期日までに請求書を受領できるか
各担当者から取引先へ請求書を送ってもらうよう伝えてもらうため
に必要です。
・領収書 期日までに申請・承認してもらえるか
経費精算の申請は忘れられることも多いので複数回アナウンスする
などして意識してもらうようにします。
私も、
1回目:締切日の1週間前
2回目:締切日の前日
と、連絡していました。
社内で使用しているスケジュールアプリに締切日を登録するのもよ
いと思います。
②締切に間に合わない場合の対応を決めておく
取引先から請求書が届くのが締切よりも後になる、ということはよく起
こります。そういう時は、請求書以外に金額を確認できる書類はあるかを
確認するようにしていました。
契約書や納品書、検収書、利用明細などで内容確認ができれば、これら
をもとに処理しています。
③請求書の分別をする
請求書を受領したら、その月の費用となるものと、翌月以降の費用と
なるものを分けることで、どの月の費用のものかを明確にすることがで
きます。
④請求書の枚数が多くて、入力作業に時間がかかる場合は、請求書の管理
システムを導入する
請求書の入力作業を省略化させられるため、有効です。
ただし、設定が必要で、挙動を理解して設定しないと余計な手間が
かかります。システム導入については、別途記事にできればと思いま
す。
(実際に導入してみたシステムは以下の3つ)
・kintone
・sweeep
・BtoBプラットフォーム請求書
2)売上計上(~第5営業日くらいまで)
その月の売上がいくらなのかを集計します。
<処理の根拠となる資料>
売上は、BtoBかBtoCかによって大きく処理が変わる印象があります。
ざっくり分けると、
BtoB:『契約書』や『請求書』をもとに入力
BtoC:顧客管理システムなどから『売上情報』を取得し入力
と、思っています。
<スケジュール通り進めるためのポイント>
BtoB の場合
売上部門からの情報を受領するスケジュールをすり合わせます。
この時、業務の流れが整理できていると、どのタイミングで受領できる
かがすり合わせしやすいです。
販売~請求書発行までの流れがある中で、売上部門からの情報を、い
つ、どんな形式で、誰から受領するか、を決めておくと月初に慌てること
が減ると思います。
BtoC の場合
販売管理システムからデータを取得できるスケジュールを確認します。
また、データを取得できる人が誰なのかも確認します。
(自分自身で取得できるのか。それとも、誰かに取得してもらう必要があ
るのかによって、スケジュールを変える必要が出てくると思います。)
まとめ
売上計上も費用計上も、一番重要なのは、処理の根拠となる資料をどれだけ早く・期日内に受領できるか、だと思っています。そして、根拠となる書類は、通常経理以外の部署にあります。
そのため、自分以外の人に依頼してやってもらうこと(書類の提出など)を事前に連絡し、スケジュール通りに行動してもらうか、が重要になってきます。そして、それがいかに難しいことなのかも実感しています。
(形式的に依頼しても、やってもらえないことの方が多いくらいです。人によって伝え方を変えたり、直接話しをして依頼したり、時には作業を手伝ったりして、月次決算を締めています。)
ここまでお読みいただきありがとうございます。
少しでも参考になるものがあれば幸いです。