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強みの見つけ方

いろんなお客様とお話をする中でよく言われるのが「うちの会社に強みとかあんまりないんだよー」といった言葉です。

謙遜が美とされる国ですし、俺はこれがすげぇんだっていうのは若干気恥ずかしいのもあって、自社の強みについて明確にズバって言える会社は、実はそんなに多くはないのかもしれません。

ただ、創業間もない頃ならともかく、何年も会社が継続をしているのならば、顧客に支持されている何らかの理由があるはずです。

そしてそれは、経営者自信が普段意識してなかったりして、見えにくくなっています。


単に経営していくだけなら自社の強みをあまり理解して無くても良いかもしれないですが、マーケティング施策を立てるに当たってはこの部分を明確にしておく必要があります。

自分のいいところもわからないのに、何をアピールするんですか。

マーケティングとは「自社の強み」を様々な媒体や手法を用いて市場に訴えていく行為でもあるからです。


”強み”の見つけ方

この強みなのですが、把握する方法としては大雑把なものとしては、2つあります。

一つは過去に成功した事例を深く分析することです。

あのプロジェクトはなぜうまく行ったのか、どうして顧客に喜んでもらえたのか、といった部分をその当時の状況を掘り起こして関係者が振り返りを行います。

この際、できればプロジェクト外の人や社外の人なども入れて第三者の視点を入れるのが有効です。そうすることによって当事者だけでは見えてこなかった部分が見えてきたりします。


二つ目は顧客に直接ヒアリングすることです。ヒアリングする顧客は、満足度が高く、自社に対してファンになっている状態であるのが望ましいです。

具体的には取引額が大きくなっていたり、契約が長期間に渡っていたり、あるいは他の顧客を紹介してくれるような状態になっている状態を指します。


顧客が新規に取引を始め、徐々にファンになっていく過程では何らかの理由やターニングポイントがあります。その点を明らかにすると、自社の強みが見えてきます。

顧客にヒアリングするときは、下記のような質問をするのが良いかと思います。

・自社を知ったきっかけ
・他の会社に無くて自社にだけ感じた良い部分
・今後期待すること


よくある強み

ヒアリングしていくとわかるのですが、自社の強みはに関してはだいたい下記に出したような内容になることが多いです。

○人材力
経営トップの営業力とか知名度だったり、現場にいる営業・販売メンバーのスキルや人柄などが競争の源泉になっているパターンです。社内の教育体制や採用がうまく行っている企業に多いです。



○商品力
自社が出している商品やサービスのクオリティが高かったり、オリジナルの商品だったりすることで、市場や顧客から支持を受けているパターンです。他社よりも圧倒的に安い!みたいなケースもここに該当するかなと思います。


○組織力
顧客に対するサービスのクオリティのばらつきが少なく、成功パターンの再現性に優れている組織の場合は、割とこの組織力が強みだったりします。他社に比べて商品の優位性が無い場合や、技術力が劣っている場合にもこの強みは力を発揮します。



○技術力
社内に技術開発力があり、常に顧客が求めるような商品・市場にこれまでなかったような商品を生み出せる力がある場合は、それはもちろん強みとなります。商品力と若干似ているのですが、技術というのは模倣されにくいものであることが多いので、この強みを持っていると強い印象です。


もちろん他にも細々した強みはあると思いますが、私がいままでお付き合いした会社さんですと、だいたいこのへんが強みになることが多いなぁって印象です。


強みを増やす

強みを把握する過程で同時にわかるのは、弱みです。

まずは強みを活かして市場に向かっていくのは大切なことですが、弱みの中で「克服することで強みが更に活かせる」という点については、積極的に改善していくことが良いと思います。

人材力が強みの会社で商品力が強まったら競争力はより強くなりますよね。

ただ、やたらめったら増やせばいいというものではないですし、強みも放っておくと他社に追いつかれたり劣化したりして、いつの間にか強みでなくなっていることもあります。

定期的に自社の強みを見直し、どこで戦うのかを明確にしていくことは、大事なことだなと思います。



繰り返しになりますが、強みがない会社というのは、基本的には殆どないと思います。何らかの強みがあるから、市場で生き残ってこれているわけです。

その強みを更に強くしていくのか、他の強みを増やしていくのかはそれぞれの会社によって違うと思いますが、現在の自社の強みを知ることは、今後の方向性を考えていく上での第一歩かなと思います。

「うちの会社、なんの強みもないんだよね~」って思っている方は、ぜひ一度自社について見つめ直してもらえると良いかなと思います。




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