【算数】mod計算(合同式)がごく普通に中学入試に出まくる話。
何度も扱っていますが、またわり算のあまり、剰余についての話です。今回は、あまり同士で計算処理をする問題、いわゆるmod計算です。そっくりな入試問題が3問ありましたので、今回はそちらを紹介して普通に解きます。
前回のあまり問題はこちら↓
≪略解≫あまり同士はかけ算・たし算可能
(1) ≪7≫×≪17≫×≪17≫=3×1×1=3 読解&作業。
(2) 2023÷4=505あまり3より、2023=4×505+3。
2023×2023⇒(4の倍数+3)×(4の倍数+3)
⇒(4の倍数×4の倍数)+(4の倍数×3)×2+(3×3)
⇒(4の倍数)+9。よって、4でわったあまりは9÷4のあまりの1。
★自分で文章題を作って、面積図を描いてみるとよく理解できるでしょう。
【略解】ただの合同式
(1)25÷4=6あまり1
(2)【11×21×31×41】=【3×1×3×1】=【9】=1
(3)13、17、21、25…93、97の個数。22個。
[略解]数の性質というより場合の数
(1)ア22 イ22 ウ23 エ23
(2)[A]と[B]の組み合わせは(0,2),(1,1),(2,0)の3通り。
よって、ア×ウ+イ×(イ-1)+ウ×ア=22×23×2+22×21=1474組。
(3)[[A]+[B]]=2より、[A]+[B]は2か6。
[A]+[B]=6となる組み合わせは(3,3)のみ。
1474+エ×(エ-1)=1474+23×22=1980組。
(4)[[A]+[B]]=[A]+[B]は、0か1か2か3の4通り。
答えが0のとき、[A]と[B]の組み合わせは(0,0)。
答えが1のとき、[A],[B]は(0,1),(1,0)。
答えが2のとき、[A],[B]は(2)より1474通り。
答えが3のとき、[A],[B]は(0,3),(1,2),(2,1),(3,0)。
よって、ア×(ア-1)+ア×イ×2+1474+(ア×エ+イ×ウ)×2
=22×(21+44+67+92)=4928組。
このように、あまり同士でかけ算やたし算をすることができることを利用する問題は多くありますが、あまり知られていないようです。難解なことはないですが、一度は見ておかないと慌ててしまうかも知れません。また、それ以外は等差数列・植木算・場合の数と、いずれも基本の組み合わせでしかないことも確認しましょう。
ちなみに、偶然かも知れませんが、いわゆる人気校が出題したユニークな問題が、翌年に別の学校で全く同じように出題されることが散見されます。これもどこでも聞いたことがないので、ちょっと気になるテーマです。
2024年4月15日