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【中学受験算数】「2024」の性質といえばこれ<基本編>

割引あり

中学入試ではかなりの頻度で「その年の西暦が登場する問題」が出題されます。計算問題や規則性の問題に多いですが、問題の答えとして登場しちゃうこともあります。

□に当てはまる数を求めよ。複数の□にはそれぞれ同じ数が入る。
(1) □×(□+10)×(□×10)=2023
(2) (□+1)×(□-1)=2024

算数PLAYオリジナル問題

2023=7×17×17ですので、昨年は289とか119とかを約分させる計算問題が大量発生しました。単なるきっかけとして登場するだけでなく、その数に特有の性質を利用する問題もあることには注意が必要です。例えば2021年なら、2021=43×47を暗記しているかどうかで入試で大きく差が付くことがあります。それはいかがなものかと思いつつ、「2024」は珍しく分かりやすい特徴がある数なので問題を作ってみました。


【問題】数の性質バラエティパック

0より大きい整数Aでわると、商とあまりが等しい整数となるような数のうち、最も大きい整数を[A]と表すことにします。例えば3でわると商とあまりが等しくなる整数で最大のものは8なので、[3]=8と表します。

(1) [2]、[3]、[4]…[11]の中で、10の倍数になるものは何個ありますか。
(2) [B]=2024となる数Bはいくつですか。


(3) $${\frac{[2024]}{2023}+\frac{[2025]}{2024}}$$を計算してください。
(4) [C]+99=[C+1]となる数Cはいくつですか。

算数PLAYオリジナル問題

このような約束記号の問題は、普通[ ]内の数に対して処理を施すものですので、やや異様です。幕の内弁当的な栄養バランスを目指して作ってあります。分からないときは次の問題を参考にしてください。


【ヒント】お湯をかけてもどすだけ

小学生β「もう一年寝ると2025年。待ちに待った四角数だべ!」
中学生ζ「四角数が好きなら、2024でも充分楽しいぜ。」(的な茶番)

2024は、45×45‐1×1と表すことができる数です。このように、ある数が「同じ数を2回かけ合わせた数同士の差」で表せるとき、その答えは(45+1)×(45-1)のように、2つの数の「和と差の積」に必ず等しくなります。次の問に答えなさい。
(1)(4649×4649-2024×2024)‐(1649×1649-976×976)を計算しなさい。
(2)3599を素数の積で表しなさい。

算数PLAYオリジナル問題

今即席で作った問題ですので、やや粗野な味です。


【解答と結論】

【ヒント】知力ではなく、学力を見る問題です。
(1)和と差の積を利用してみる。
与式=(4649+2024)×(4649‐2024)‐(1649+976)×(1649‐976)
=6673×2625‐2625×673
=(6673‐673)×2625
=6000×2625=15750000
(2)3599=3600-1=60×60‐1×1=(60+1)×(60-1)=61×59

【問題】思考力or調査力です。10個くらい書いてみましょう。
(1)2個 (2)45 (3)4051 (4)49
略解は一番下に書いてあります。

★このように、2024は「平方数−平方数」で表され、「和と差の積」と呼ばれる多項式の因数分解の手法に直結するため、中高の先生方が意識している数だと思います。少なくとも、2024=44×46と分解できることは押さえておきましょう。

※ちなみに2021年(45×45-2×2)にはこのテーマはあまり出題されていません。当たらないかも知れない。
1月入試を受ける方には良くない時期の投稿となったことを反省します。
2024年1月9日


↓↓<発展編>も書いたよ↓↓


↓この記事をシェアしていただくと、上の【問題】の略解も見られます。↓

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