#36 許すためには

 今回の話は不穏な話になりますが、お付き合い下さい。さて、長く生きていれば生きているほど、許せないことのひとつやふたつはあるというのが社会や世間などではよくある話ではないでしょうか。私は現在、許せないこと(裏返せば恨み続けてしまうこと)を日頃から抱えて暮らしているわけではないのですが、過去に物凄く許せないことを抱えて暮らしていた時期がありました。ここで私のいう許せないことというのはどれくらいのレベルのことなのかといいますと、自殺/他殺してしまうのではないかというような極みに近いレベルのことなのですが、自殺も他殺もすることなく許しの道を歩めたことを内心、いまでは誇りに感じております。
 なお、それくらいのレベルのことを許すためにはどうしたらいいのかということなのですが、よくある模範解答としては"許せない自分をまずは許しましょう"ということです。これはつまり、自分を大切にまずは扱ってゆきましょうということに似ています。しかし、自殺/他殺してしまいそうなくらいネガティブな恨みのような思いというのは実に狂暴なものなのですが、それが自分に向けば自殺、世界(ときに相手)に向かえば暴虐(ときに他殺)へと繋がってしまう緊急事態だと考えていいものでしょう。そういう緊急事態では、身近な親友/恋人あるいは親や先生、ときに上司などをふつうは頼りにするのでしょうけども、身近であるがゆえに頼らない方がいいという場合もありえます。ですから、それくらいのレベルの問題を抱えてしまったとき、あるいはそうなる前に、共通の人間関係ではないところにいる専門家(有料でも相談に乗ってくれるような人)を頼るのがベターではないでしょうか。そして、その問題が民刑法に問える内容ならば、あるいはそれ相当の内容であればあるほど、ますます専門家のちからを借りた方がいいと考えます。お金の問題は出てくるかも知れませんが、そこは何とか工面できればいいですね。それにしても自分の深層を探ると、実は恨み続ける側に原因があるのですが、その話はおいおい……。
 以上、さまざまな対処法から根治の術まで探せばあるでしょうけども、下手なプライドは捨てて、ベストな方向で解決/受容できれば幸いです。私としては結構ブラックな話となってしまいましたが、私がどう対処してきたか、そしてなにをミスして後悔してるか、というのが垣間みえそうなお話となりました。

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