大恋愛を終えていま
4ヶ月付き合った大好きな職場の先輩と別れることになった。昨日の深夜に突然電話が来て、覇気のない声から嫌な予感がすると思えば、「言おうか迷ったんだけど、実は気になっている人がいる」。気づけば別れ話のような雰囲気になっていた。
要は、1〜2週間前に複数人で会った際、気になっている人とイイ感じになってしまった。自分はその人とのデートを渇望しているのに、私と付き合い続けるのは私に失礼だし身勝手すぎる。私のことを好きな気持ちはまだあるが、別れる覚悟はできている、といった内容。
自分の脳内を整理するためにも、これを受けて感じたことを言語化したい。まず、信じていた相手に裏切られたというショックが最も大きい。自分たちが積み上げてきた4ヶ月間は、この1〜2週間で彼等の間に生じたトキメキにさえかなわなかったのか。その程度の恋愛だったのか、と。世間的には短期間のお付き合いだったかもしれないが3回ほど旅行に行ったし、職場での会話も含め週1以上は会っていた。リップサービスだったかもしれないが、当初は結婚の話も持ち出された。恋人として好きだったのはともかく、2年以上も人として尊敬していた職場の先輩だっただけに衝撃で言葉も出なかった。
そして、どんなに愛した恋人でも100%信頼することはできないと言うこと。人の心は移ろうものだから、時にはゲーム・オブ・スローンズのベイリッシュのように最悪のケースを想定して付き合うことも必要なのかもしれない。100%信頼できるのは、スタークやラニスターの言うように血のつながった家族だけだ。深夜に狼の如く雄叫びをあげながら咽び泣く私を全力で慰め、励ましてくれた父と母には本当に頭が上がらない。
最後に、人を根本的に変えることはできないということ。友人期間を含め彼を2年以上職場で見てきた私なら、彼の良いところも悪いところもほぼ分かっているし、付き合う前に友人として「恋人に求める条件」や「自分なりのタブー」を教育してきたから大丈夫という自負があった。今思えば、それは思い上がりに過ぎなかったが。
そもそも彼は何度も女の子を乗り換えることに慣れているから、別れへの心理的ダメージもそこまでない。乗り換えが頻繁に起きる理由は、付き合っている子との間に問題があったら、それを別の女の子に相談する癖があったからだ(私も相談されたうちの1人)。そうすると、気づけば別の子に気が移ろってしまう。この傾向は付き合う前から明らかだったのに、付き合ってからそのリスクを侮ってしまったと思う。これだけ本人にも注意したからもう繰り返さないだろうと。
だが、歴史は繰り返す。これが彼の性分だったのだから、もう手の施しようがない。彼等が異性として互いを意識しあい始めているからには、我々には別れ以外の選択肢はない。お互い異性と2人でデートできる条件の下でずるずると関係を続けたとしても、いずれ破綻しただろう。遠距離恋愛をすることになっていたら、瞬く間に乗り換えられてオサラバしていたにちがいない。
いずれにせよ、私は彼と根本的に合わないところがあったのだと思う。気の移ろいやすさはともかく、旅行の頻度も無理に彼が合わせようとしてくれてどこかで疲れてしまっていたのかもしれない。
「彼と付き合えている幸せな自分」に夢中で盲目になっていた私にも非があるとは思うが、それを私に直接伝えないまま目移りしてしまった彼も彼だな。それぞれパートナーを選ぶ権利があるのだから彼を責めることは決してできないし、そうするつもりもない。
ただ、きっと彼はまた同じことを繰り返して、いつか心から後悔するだろう。その時に泣きついてきても、私は毅然とした態度で突き返そうと、差し当たりは思っている。
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