タイプロ5次審査結果発表 「どんなシナリオ書いたっていいよ、自分次第だろyou know」の巻

1月31日
Ah, 今日もドラマの予感♪
金曜の朝は想像以上に清々しい気持ちで迎えた。

「SWEET」で鈴木凌は完璧に「かわいい」を体現してみせた。
松島聡さんのプロデュースした、ジャニーズらしいキラッキラなアイドル。そして手に入れた、姫という磐石なポジション。5次審査通過に向けて、鈴木凌に抜かりはなかった。

ただ、自分の中で思っている鈴凌と、事務所が求めている鈴凌が明確に違って、そこがはっきり出たパフォーマンスだった。

わたしはやっぱり、そちら側には行けない。ギンギラの衣装も、わちゃわちゃと男子に囲まれて姫扱いされるすずりょうも、それはそれで魅力的だ。でも、そういう「事務所の伝統」の枠にハマった姿が見たくて自分は推しているのではないと気付いてしまった。

振り返れば、今や伝説となった4次審査「Purple Rain」。ひとりだけ80年代のハウスマヌカンのようなラメ入りツイードジャケットと、華奢な首に直スカーフというフェミニンなブロンド美女スタイル。ともすれば浮いてしまいそうなのに、他のマニッシュなハンサムダークスーツ軍団にやわらかに溶け込み、洗練された空気感を一丸となって作り上げていた。
そして最初のソロ「眠らないTOKYO 煌めく摩天楼」(オリジナルは佐藤勝利さんパート)では、華やかなフレームインからの、フックをきかせた挑発的な表情、都会の夜特有の憂いと湿度を含んだフローで鮮烈な印象を与え、Cメロの締め「君のためだけに」(聡ちゃんパート)では、意表をつく低音と、2度のうなずきで見るものにこれでもかと安心感を与えてくれる。オリジナルにオマージュを捧げつつ、自分なりの解釈も取り入れて、鈴木凌だけの世界観を存分に表現していた。

わたしが見たいのは、そんな自由な発想で自ら考え作り出した、クリエイティブで独自の道をいくアイドル鈴木凌のパフォーマンスなのだ。

今日は伝統の世界へと旅立つ鈴木凌の背中を、気持ちよく見送ろう。そしてマイルドなタイプロ視聴者に戻ろう。
念のため、にわかオタク仲間の友に連絡しておく。「わがままを言ってごめんだけど、タイプロ見終わったら一瞬だけ電話してもいいかな」。推しの通過と私のオタク卒業を一緒にお祝いしてほしい。そしたらすぐ切るからさ。

さて22時。菊池風磨さんの涙にこのプロジェクトに賭ける思いの強さを見て、震えたし胸を打たれた。チーム菊地の本番は各々の個性が爆発した、圧巻のステージだった。
そして審査結果発表。からの、NOSUKE先生の大号泣。目の前で家を焼かれ、全財産を没収されたのかと見紛うほどのドラマチックなその泣き姿に、全私がスタンディングオベーション。素晴らしい青春群像劇だった。もう大満足。涙は一滴も出なかった。朝と同じく、清々しい気分だった。

で、えっと、鈴木凌さんの名前、呼ばれてないですね??

大好きな人が、そのまた大好きな人(聡ちゃん)の色に染まった結果、盛大にフラれるというなかなかにしんどいシーンをこの目で見たはずなのに、、、どうやらショックすぎて脳内で都合よくディレクターズカットされていたよう。オタクの脳内って都合よくできてるみたい。

とりあえず友に電話する。「あの、もしもし…」「やだ前田大輔くん、めちゃカッコよかったんだけどー!」いつの間にか篠塚くんが最推しになっていたミーハー女は、もはや何推しかわからない前輔さんのことで頭がいっぱいのよう。「アノ、スミマセン、すずりょうは、受かりましたか?」「受かってないですね。いや前田くんが一番良かったのにさー」「(それはもろ同意するけど)あの、鈴木さんは、通過してますよね…?」「しのの態度はアレだったけど、大輔くんはさすが優しいよね。すき」「あ、す、すずりょう、、せめて金髪を返して、、」金曜の深夜、世界一不毛なラリーが延々と続く。

最終的には「タイプロのことは頼んだ。しのとテッペン取ってくれ」と友に託した。時刻はとっくにテッペンをまわっていた。連日ハードワークでくたくたであろう友に、お礼を言って電話を切り上げようとする。「いや、こんなお願いされるの、長い付き合いで初めてだったからさ。今日はとことん付き合うつもりだったよ」。何このイケメン。暗くならないように、あえてチーム菊地の話題で和ませてくれてたのか。NOSUKE先生ばりに泣き崩れるわたし。

電話を切り、「おやすみ、生まれてきてくれてありがとう」とキモいラインを友に送った。2ヶ月前のわたしだったらこんな台詞吐いた時点で舌を噛み切ってた。思えば友に甘えるなんて生まれて初めての経験かもしれない。素直になったもんだなあ。全部タイプロと鈴木凌さんのおかげです。

さて、ひとりになって考える。鈴木凌くん。姫になって軽やかにジャニーズ帝国に乗り込んでいったと思っていたら、どうやら行き先は違ったようだ。本当はタイプロハウスじゃなくて筋肉ハウスに入居して、とにかくすごい自信を手に入れ、アイドル超人になってこれから芸能界で無双するのかもしれない。そう、これは終わりじゃない。タイプロでありえないほどの貴重な経験も積ませてもらった。むしろここから無限の可能性しかない。よっしゃ、オタク辞めてる場合じゃないぞ。

そうだ鈴木凌。あなたは天性のアイドルであり、超有能なプロデューサーでもある。鈴木凌というこのうえない逸材を、自分の手で、感性で、最高のアイドルにすることができる。それってつまり最強じゃないか。どうか自分の才能もセンスも可能性もすべて信じて、これからも我が道を突っ走ってほしい。どこにいたって輝いてしまう星の下に生まれた最強のアイドル鈴木凌を、わたしはこれからも全力で推していきたいんだ。想像させてくれよ。まだ誰も見たことのない新しいアイドル鈴木凌を。

いいなと思ったら応援しよう!