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 相模国分寺跡南側隣接地に明和地所が高層マンションを建設しようとしている。その建設予定地から数十メートルの所にIさんのお宅はある。地元で生まれ育ったIさんにとって、相模国分寺跡はいろいろな意味で貴重な存在だ。
 Iさんは、明和地所主催の住民説明会の場で質問・意見を述べ、建設に対する強い反対表明をした。住民説明会が開催された国分コミュニティセンター。時間切れを待っているかのような進行をしておきながら、「会場の使用時間が迫っておりますので、これで説明会を終了させていただきます」と逃げるように説明会を終了させた明和地所の担当者に、説明会終了後も、何とか思いを伝えたいと真摯に、そして熱く意見表明をした人たちの中にIさんもいた。
 また、地元自治会の陳情を取り扱った、海老名市都市計画審議会の傍聴席にもその姿はあった。審議会終了後、Iさんは筆者をお茶に誘ってくれた。
海老名市民として、住民として、幅広く・力強く行動する人だった。

 そのIさん、最近姿を見ないなと思った9月、入院中だと知った。そして、その後間もなく亡くなられた。
 5月に明和地所が計画大幅変更と発表した際、Iさんはどのように思われたのか聞くことはできなかった。5月以降、明和地所による住民説明会開催を待っておられたことだろう。

 2023年が終わる。結局、住民説明会は開催されなかった。5月の発表は何だったのだろうという疑問と明和地所に対する不信感は大きくなるばかりだ。
 海老名市民を混乱させ、不安にさせている明和地所。Iさんをはじめ、少なくない人たちが心を痛めた大規模建築物の建設計画。一握りの人間の利益のために、このようなことが進められていいのかという理不尽さに心を痛めている人もいる。

 2024年も、時々Iさんのことを思い出しながら、このブログで情報を発信していく。もはや海老名市だけの問題ではなくなっていることを意識しながら。

(23.12.31)


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