#34 説明会報告③ 「知りません」 呆れた8連発 無知の罪
説明会では明和地所の担当者2人、説明会の司会をするファーストラインの担当者1人、ねお設計の担当者1人の計4名が、前列に横並びで座っていた。
説明会参加者から質問が出た。
「貴方たちは国分寺が神奈川県にいくつあるか知っていますか?」
「知りません」
「知りません」
「知りません」
「知りません」
「それでは、全国に国分寺がいくつあるか知っていますか?」
「知りません」
「知りません」
「知りません」
「知りません」
(実際には「知りません」「存じません」「存じ上げません」などと発言したのだが、細かくメモが取れなかったので「知りません」と記載)
8連発の「知りません」に、会場の参加者からは溜息が溢れた。「何も知らない、こんな奴らが、あそこに高層マンションを建てるのか」「何も知らないから、高層マンションを建てることができるんだよ」「しかし、ひどいなあ」「なに勉強してきたんだあ?」「明和地所って、どういう会社なんだあ?」「ひど過ぎる」
参加者の溜息は、行き場のない憤りに変わっていった。
国分寺の数を知らないからといって、史跡に対する認識や理解がないと断言するつもりはない。しかし、文化を創っていくという建築業者としての思想と自覚が明和地所にないことは、3回にわたった説明会(合計約5時間)で示されているように思われる。
無知の罪。
無知な人間によって生活や環境、そして文化が破壊されてゆく。
それを黙って見過ごすわけにはいかない。
(22.10.9)