#132 明和地所はなぜ建設を断念したのか? ④ 企業としてのあり方
海老名駅周辺には30階建ての高層マンションを始め、大型の建築物が林立している。14階建てなんて高層でも何でもないよ…という雰囲気だ。
しかし、相模国分寺跡南側隣接地に14階建てマンションを建設すれば、相当インパクトがある。かなり話題になるだろう。周辺には最高で5階建ての集合住宅が1棟あるだけで、3階建てが少々あり、他は2階建て以下ばかりなのだ。
14階建ての計画に驚いた住民が説明会で質問をした。「14階は高すぎる。せめて7階建てを2本、両端に凹型に建てられないものか?」この質問に対する返答は「それじゃあ、儲からない」という内容のものだった。そして、「私どもは業務としてやっております」と明和地所の担当者は意味不明の発言を繰り返した。
カネ、カネ、カネなのだ。
注目を集める➡話題になる➡人気が出る➡高額で完売➡儲かる
3度の説明会を経て、明和地所という企業は上記のような1次元の単純極まりのない流れのなかで仕事をしているとの印象を住民・市民はもった。そして、住民・市民からの、より一層の反発を招いた。
企業である以上、利益を求めるのは当然である。しかし、「利益追求の自由」というものには深い意味合いがあることを忘れてはならない。その深い意味合いは「知性」とも「思想」とも言える。
カネ儲け以外に「知性」と「思想」を持っていないかのように見える明和地所の露骨さに多くの住民・市民は驚き呆れたのだ。
(24.3.22)