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 子どもというものは、どうしてこうも、キャーキャーと声を上げながら走るのだろうか。楽しさと喜びを全身で表現する。
 相模国分寺跡の午前中は園児たちの声で溢れる。その様子を見て、癒やされているという声をよく耳にする。午後になると小学生・中学生がやってくる。時期によっては高校生が集団で集まり、ダンスの練習をやったりする。こんなにも多人数の子どもたちが日常的に集まる場所は、海老名市に他にはない。
 子どもたちだけではない。ラジオ体操、犬の散歩、日向ぼっこ、ウォーキング、歴史散策のグループと、多くの大人たちも集まる。
 海老名市には県立相模三川公園と運動公園もあるが、利用者数は相模国分寺跡公園の方が多いだろう。

 相模国分寺跡南側隣接地に14階建てのマンションが建つという話は消えた。
 建設計画が発表になったとき、私たちには何も成す術はなかった。建設反対の組織を作る技術もエネルギーもなかった。そのなかで、国分南自治会が明快に建設反対の意思表示をしたのは際立っていた。しかし市長は建設を容認した。何も力のない私たちにできることは、ささやかにでも建設反対の声を上げ続けることだけだった。
 時には言いたくないことを言い、このブログでも書きたくないことも書いてきた。このブログは一般のマンション建設・高層マンション建設に対して異議を唱えているものではない。その辺りのことも、幸いにも、理解してくださる方が多かったことは心強いことだった。

 東京・沖縄では、政府・司法という巨大な力が住民・市民をねじ伏せるようなことが行われている。そのことを日々の新聞で確認しながら、この相模国分寺跡の問題では、微力な一人ひとりに何ができるのだろうかと考え続けた1年半だった。
 世の中に正解と言えるものが頑なに存在しているわけではない。様々な意見を聞きながら、よりベターな道を手探りしながら模索していくのみであろうと思う。

 子どもたちの弾けるような声が聞こえる。私も幼き頃、同じようにキャーキャーと叫びながら走り回っていたのだろう。

(24.2.26)



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