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#31 陳情書は継続審議に… 海老名市経済建設常任委員会

経済建設常任委員会は次の7人の市議会議員で構成されている。
 市川洋一委員長(政進会)
 藤澤菊枝副委員長(政進会)
 福地茂委員(公明党)
 久保田英賢委員(政進会)
 たち登志子委員(立憲民主えびな)
 つつ木みゆき委員(いちごの会)
 三宅紀昭委員(無会派)

 9月13日、国分南1丁目自治会から提出された、「現在の史跡周辺の景観と調和するように十分配慮した良識的、常識的な考えに基づいた計画に変更するように海老名市として事業者に対して強く行政指導することを求める」陳情書の審査が経済建設常任委員会で行われた。
 委員からの質問、意見と続き、最後に陳情書に対する裁決がなされた。意見の中で、次の4人の委員がハタハタと同じようなテンポで、説明もほとんどなく「継続審議」を主張した。
 福地委員「再説明会の開催は周知されていると思う。継続審議にすべき」
 たち委員「継続審議が相応しい」
 久保田委員「まだ議論が必要。この時点では継続を求める」
 藤澤委員「継続審議に賛成」

 4人とも発言の方向性がほとんど同じであることに不思議な印象をもった。継続審議にすべき理由が乏しい。または理由を述べない。なのに結論のみ述べる。あの同じパターンはどうやって生まれるものなのか。
 一方、業者が開催した建設説明会の様子や、地域住民の家を回って声を聞いてきたことなどを話して陳情に賛同した意見を述べたのは、つつ木委員と三宅委員の2人だけだった。

 その後、市川委員長は「継続審議」を動議として扱い、動議に対する質問・意見を求めることもなしに、継続審議に賛同する委員の挙手を求めた。エッ? と思うほど早い議事進行だった。採決は行われ、福地委員・たち委員・久保田委員・藤澤委員の4人が挙手をした。賛成過半数ということで継続審議となってしまった。アッという間の出来事だった。傍聴席から思わず困惑の声が漏れた。

 継続審議。これは何を意味するか。
 今後、どのように継続されるのかの確認はない。海老名市は、この問題に対して態度を明らかにしないということか。神奈川県に判断を任せるということか。

 陳情書。それが、一枚の書類として扱われてしまった。

 そもそも、この問題は国分南1丁目の問題なのだろうか?
 海老名市、そして神奈川県、いや、国の問題ですらあると思うのだが、福地市議、たち市議、久保田市議、藤澤市議、いかがだろうか? 

 市民から陳情が上がってこなくとも、まずは海老名市が考える問題ではなかろうか。海老名市役所を出て、振り向き、私は市庁舎を見上げた。
                             (22.9.26)


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