Xデザイン学校 マスターコース #05「調査分析と発想」リフレクション

今日は9月23日(金・祝)。Xデザイン学校#05が終わってから約1週間が経ちました。
今回も、学び・気づき、今後どうしたいか、を書いていこうと思います。

前回の#04から#05までにやったこと

前回#04のリフレクション時点では、私のいるチーム4はまだテーマが決まっていませんでした。

提案課題の分野である「社会課題」と、前回#03でつくった「チームビジョン」の両方を踏まえたテーマ検討で非常に悩んだからです(この記事を書いている現在、まだテーマ決まってません)。

Xデザイン学校 マスターコース #04「ユーザー調査とユーザーモデル」リフレクション
https://note.com/sanomio/n/n2537e9cf4377

そこで、8/27(土)に市ヶ谷で実施されたオフィスアワーで山﨑先生に相談した後、チームメンバーで集まってテーマを考え直しました。
個人的に一番印象的だったのは「ユーザー、ビジョン、ビジネス は別のもの。矛盾していて当然。だから、共通項を見つける。そのために“価値”を深堀る必要がある(表層だけ見てはいけない)」という山﨑先生からのコメントでした。

チームビジョンを見つめ直し、“価値”を深堀り

チーム4のビジョンは「無数の『普通』が当たり前に存在して、否定せず存在を認め合いながら、つながることができる世界」。

miro画面のスクリーンショット
チーム4のビジョンを絵にしたもの。
さまざまな人たちで構成されるコミュニティが点在して、ゆるく繋がっている。
コミュニティごとの「普通」に対して、各々が「そういう普通もあるんですね」とか「わからない」とか「結構いいかも」とか思っている。

なぜ、コミュニティに属したいと感じるのだろうか?
なぜ、つながりたいのか?
なぜ、異なる「普通」に触れたいのだろうか?


そんなことをチームで意見交換しながら、自分たちのビジョンの“価値”を深堀りしていきました。

miroのスクリーンショット
議論途中のメモ。
「複数のコミュニティでひとつの自分を作る」説。コミュニティごとに見せる面は違ってもよいし、その方が生きやすいのではないだろうか?

新・テーマ決定!

「自分のさまざまな面(要素)を受け入れてもらえるコミュニティを見つけ、参加できるサービス」

特定のコミュニティの中での「普通」で悩む人にとって、別の道を知るきっかけになるようなサービスがあったら……
という想いから、このテーマに決めました。

新テーマをふまえて、インタビューの調査設計をしました。
自分にとっての「普通」は、自分の周りの環境で決まっていくものだ という仮説をもとに質問を設計し、各自でインタビューを実施しました。

  • 幼少期〜今まで、どのような環境で過ごしたか

  • 自分の「普通」を作り上げているコミュニティ

  • SNSのアカウントを複数持っているか
    などなど…

インタビュー結果はエクセルにまとめつつ、個々人で気づきをまとめたりジャーニーマップを作ったりして#05に向けて準備しました。

#05での気づき

今回は「YWT(やったこと・わかったこと・つぎにやること)」形式でまとめてみます。

やったこと

  • 12:00-13:20 講義(調査分析)

  • 13:30-14:30 ワークショップ:KA法で分析→価値マップに整理→価値分析表を作成

  • 14:40-15:40 発表:どんな価値を見つけたかチームごとに共有

  • 15:40-16:00 講義(発想)

  • 16:00-17:00 ワークショップ:9コマシナリオ作成

わかったこと

1.結局一番学びになるのは「やってみて失敗する」ことじゃなかろうか

  • インタビューをする
    →ジャーニーマップを書いてみる
    →か、書けない。。質問の仕方が悪かったかも……。

  • 「失敗した」と感じると、そこから「ああすればよかったかも」「こうすればよかったかも」と、検討時には思いつかなかったアイデアが浮かんでくる

  • まずはやってみないと、良し悪しを測りようがない。

  • 結論:プロトタイピングは大事。


2.「暗黙知の発見」は、インクルーシブデザインにも繋がりそうだ

  • 調査の背後に潜む基本的な仮定=暗黙知の発見。
    把握するのが最も難しいが、同時に非常に重要な示唆でもある。

  • 調査中の違和感に着目して深ぼってみるとよい、とのこと。アブダクションにも通じると感じた。

  • 「無意識の当たり前」に自分だけで気づくことはほぼ不可能。だからこそ、他者を対象に調査することで違和感を発見しやすくなるのだと思う


3.「知っている」と「やっている」には大きな差がある。
「やっている」と思えると、自信につながる

  • KA法で分析したのは初めてだったが、「こういうことか」という腹落ち感があった。分析の内容的には普段やっていることと大して変わらなかったが、「出来事・心の声・価値」で整理することでフンワリしたものの輪郭を得たような感覚があった

出来事:twitterアカウントを8つ使い分けている。最大で15個存在していたこともある 心の声:いろんな自分がいることを知られたくない人とも繋がっている 価値:秘密にしたいことは隠せる価値
KA法で分析してみたインタビュー結果の一例
  • 私自身はサービスデザインの手法やフレームワークの実践経験不足を感じているが、周囲からは「サービスデザインしてるじゃん」と言われるため、そうかなあ……? と思っていた。

  • 本人は「やったことがない」と思っていても、形が違うだけで本質的には同じことをしていたんだ! ということに気づけると、一気に「やっている」と思える

  • 「やったことがない」と感じている状態では、書籍などで勉強しても「ふむ……そうか」で終わってしまい、漠然とした不安がある。

  • 社内メンバーに対しても、私からすると「それは立派なインクルーシブデザインだよ!」と思うことでも、本人は「うーん……???」という反応であることが少なくない。この現象も同じことだったのか、と理解することができた。

つぎにやること

「わかったこと」と対応して、三つあります。

1.とにかく「やってみる」

ただし、ろくに準備せず手当たりしだいにやればいいわけではありません。
仮説を立てる→やってみる→成功or失敗する→新しく思いついたことを試す……のサイクルをフットワーク軽く回していきたいです。

ここまで書いていて、なんか既視感あるな? と思ったら、前回のリフレクションでも同じことを書いていました。

決めて、やってみて、失敗して、得られた学びを次に生かす。ということを、Xデザイン学校で繰り返していきたいです。

Xデザイン学校 マスターコース #04「ユーザー調査とユーザーモデル」リフレクションhttps://note.com/sanomio/n/n2537e9cf4377

2.違和感を深堀りする

暗黙知、つまり「無意識の当たり前」に気づくために、調査分析だけでなく他者とのコミュニケーションにおける違和感をスルーしないようにしたいです。
いちいち突っかかると鬱陶しいと思うので、ひっそりと違和感を深掘りする癖をつけたい。

3.「知っている」→「やっている」と感じられる仕組みづくり

誰かの「知ってはいるけど、やったことはない(と思っているだけで本質的には同じことをやっている)」という思い込みを、いかに「私もやってたじゃん!」に変えられるか
インクルーシブデザインの仲間を増やすために、とても重要だと感じています。
現時点では具体的なアイデアは浮かんでいませんが、インクルーシブデザインについての伝え方や、ワークショップなどの企画・設計に取り入れられそうです!


今回のリフレクションは以上。次回も楽しみです!