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我が家のイギリス旅行記#07 第3日 前編 大英博物館とウェストミンスター寺院

2024年の夏休み、家族で出かけたイギリス旅行の思い出をここに記す。

2024年8月22日(木) くもり一時小雨
8時 16℃ 27.8km/h, S /15時 19℃ 27.8km/h, SW /22時 19℃ 25.9km/h, SW
日の出5:59-日の入り20:08

ロンドン観光第2日だが家族そろって早くもお疲れ気味のためペースを落としての進行とする。
8:40、ホテルを出発。

前日と同じようにBeppe's Cafeで朝食をとり、同じバスで町に出る。
St. Bartholomews Hospitalバス停から#59でHolborn Stationバス停まで。
歩いて10分弱、大英博物館には10時ちょうどに到着した。

大英博物館

事前予約

大英博物館も日本からインターネットで予約しておいた。
入館無料ということもあってか、他の主要観光施設と比べても予約の入り方が早かったように思う。
私たちの訪問日については、1ヶ月前の段階で開館時刻の10:00はもう予約が埋まっていた。なので10:10で予約した。

入館は無料だが、寄付をすすめられる。
他の観光施設も同様で、しかも寄付してしまいやすいUIになっているので、いつの間にか寄付してしまうケースもあった。
公式Webサイトでも「入場料 + 5ポンドの寄付 £5.00」「入場料 + 10ポンドの寄付 £10.00」と、寄付ありきの選択肢が並んでいた。
それらに埋もれるように「入場料 - 標準 £0.00」という選択肢があるので慎重にそちらを選択したが、多少の後ろめたさもあってそちらを3名分とし、1名分だけは「入場料 + 5ポンドの寄付 £5.00」を選択。
なので、大英博物館への支払額は4名合計で£5.00だった。

予約するとメールでeチケットが送られてくる。
現地ではそれをスマホで呈示すれば良いのだが、今回の旅行ではすべてのチケットをA4用紙に印刷して持参した。
スマホはGoogleMapはじめ常に情報収集で使用しているし、そもそも日本にいるときと比べてスマホのつながり具合がイマイチだったりしたので、紙を提示するほうが手っ取り早かった。

ついでにスマホのつながりについてふれておくと、私はdocomoのギガホーダイを普段使いしており、イギリス滞在中は「世界そのままギガ」プランを利用した。
ガイドブックにもあったように地下鉄ではまったくつながらない。
ホテルや建物のなかでもつながりにくいことが多かった。
やむを得ずホテルではフリーWiFiを利用した。
圧倒的によくつながったけれど、フリーWiFiはやっぱりちょっとこわい。

博物館正面の門の前には、西方向に向かって行列ができていた。
中に入っている人はまだいないし、スタッフは「とにかく列に並べ」的なことを言っている。
行列に並んでいる人もだいたい予約の紙を手にしていたので、とりあえず私たちも列の最後尾についた。
100mくらいの行列になっていた。

ただ10時を過ぎると行列が一気に進んだ。
10分もかからずに門をくぐり、セキュリティチェックまで来てしまう。
そこまでのどこかで、スタッフが入館者の予約日時を確認していた(はず、ここの記憶はあまりない)。
ただし10:00の予約と10:10、10:20の予約の人がどのように整理されていたかはわからない。
「お前は10:30だからまだ入るな」みたいなやり取りは特段見かけなかったのだけれど、そのあたりどのような仕組みになっていたのだろう?

セキュリティチェックではさほどの手間もなし。
あとはご自由に、という感じだった。

GROUND FLOOR

スケジュール上、大英博物館に充当した時間は2時間30分。
「大英博物館をぜんぶまわろうとしたら1週間かかる」という若干格言めいた言葉もあるが、1箇所でそんなに時間を費やせない。
それに展示物がどんな貴重なものであっても、3時間も4時間も眺めつづけていたらさすがに飽きてしまうのではないかとも思う。
おなかがすいてきたら切り上げて外でランチ、というのが計画だった。

建物に入ったところが、写真でよくみかける白い高い天井の部屋となる。
左手すぐのところに案内所があり、そこで館内ガイドマップを入手。
その奥のスタンドでガイドブックを販売しており、そのなかに日本語版を見つけてそちらも購入(£6.00)。
その先左前方に展示室の入口があった。入るといきなりロゼッタストーンが私たちを迎えてくれた。

ロゼッタストーン

あたりはエジプト関連の展示で(4号室)、写真で見たことのあるラムセス2世像はじめすごそうな展示品がずらりと陳列されていた。
アメンホテップとか、死者の書とか、30年も前の高校での世界史授業を思い出させるワードが次々出てくる。
世界史の教科書を持ってくれば良かった。

古代エジプトらしさ

その奥は6~10号室で、メソポタミア文明系の展示。
ガイドブックに載っていた人頭有翼獅子像、アッシュールバニパルのライオン狩り(ほかにもレリーフみたいのが並んでいた)などもこのあたりで見られた。

アッシュルバニパルのライオン狩り
アッシュルバニパルのライオン狩り

さらにその奥のギリシャ・ローマの彫刻群あたり(17・18号室)までじっくり観ていたら、もうそれだけで1時間以上が過ぎてしまっていた。

とはいえ「大物」はだいたいこのエリア(グランドフロアの左側)に集中していた。
ガイドブックに掲載されている「良いところどりコース」的なものによると、すでに「良いところ」を半分以上クリアしたことになっている。

いっぽう体力的にもそろそろ不安が生じつつある。
前日の観光第1日を終えてすでに家族そろって疲弊気味で、さらに人ごみのなかを1時間もうろうろしたのでダメージが大きい。
イスを見つけてしばし休憩しつつ、この先の計画を練り直す。

UPPER FLOOR

とりあえず時間と体力の許す限り・・・と、南階段横のエレベーターで上階にあがり、68号室から時計回りにまわった。

69~73号室はギリシア・ローマエリア。
小物系が多く(ほんとうはすごいものが並んでいるはずなのに)、あまり印象にない。

しかしその奥、建物北側の一角は大人気エリアである。
とくに62・63号室はエジプトエリアで、ここにMummyがある。
Mummy=マミー、というと語感はなんだかかわいらしいが、すなわちミイラのことである。

大英帝国は長年かけてあちこちに出かけてはいろいろなものを持ち帰ってきていたのだろうけれど、ホンモノのミイラまで持って帰ってくるとはなんとも罰当たりなことだと思う。

ただしそれらを陳列しているのはあくまでもあちらの都合である。
見ている私たちのほうが罰当たり、ということは特にないだろうと思いつつ見学を続けた。

挫折、そして1名脱落

2時間ほど見学を続け、いよいよ疲労もピークになりつつあった。

家族のひとり、長男がもう体力の限界でホテルに帰りたいという。
日ごろの運動不足がたたってベイマックス的体型になっていることも影響していると思われる。
家族としても、いったんここで見学を終了とせざるを得ない。
中央吹き抜け部のエレベータで地上階に戻ることとした。

売店で絵ハガキ等いくつかのスーベニアを購入。
13時前に、大英博物館を出た。

長男はMuseum Streetバス停から#55バスに乗り、Barbicanのホテルにひとりで帰っていった。
彼にとっては、ロンドン滞在中はじめての単独行動でもある。

大英博物館 見学データ

入場料 無料 +寄付£5.0
予約時刻 10:10 
実際の入場時刻 10:10
日本語対応 ガイドブック £6.00
 オーディオガイドは利用せず(アプリがあるらしい)
出場時刻 12:55
見学所要時間 2時間45分(うち売店約20分)

ランチタイム(移動)

大英博物館を出たところで4人のうち1人が脱落したが、残りの3名で観光を継続する。
計画では昼食をはさみ、このあとWestminster Abbey見学となる。
しかしながら今日もおなかがすいていない。
昼食も特段必要がないとのことで、そのまま南に向かって移動。

Bloomsbury Tavern

本来は、大英博物館を出たところでの昼食を想定していた。
候補は2店舗あり、このお店はそのうちのひとつだった。

ちなみにもう1店舗は Museum Tavern だった。

どちらかでも行きたかったが、けっきょく叶わず。
とはいえせっかくなので記録に残しておこうと思う。
この2軒はロンドン市内のパブの中でも特に行きたかった店である。

Forbidden Planet

長男はカード好きで(ポケモンカードとか遊戯王とかそういうやつ)ロンドンではいくつかのカードショップもしくはそれに類する店に行きたいと言っていた。
そのひとつが、ここ Forbidden Planet London Megastore だった。
大英博物館で脱落してしまった彼に代わり、残りの3人で立ち寄ってみた。

Forbidden Planet はカード、アニメ、ゲームなどなど、世界に誇る(笑)日本のオタク文化を発信する店だった。
場所はシャフツベリーアヴェニュー、繁華街の中心部である。
店内は巨大で、地上・地下の2フロアにわたりマンガ本、ゲーム、フィギュアなどが所狭しと並べられており、多くのお客で賑わっていた。
ただしカードコーナー的なものはなく、店舗入口近くのレジの後ろにポケモンカードの袋を並べた小さな箱が置かれているだけだった。
レジの人にポケモンカードを所望、2袋ゲット。
2袋で£8.28が高いのか安いのか、私にはわからなかった。

セント・マーティンズ劇場

店を出てさらに南下。Leicester Squareバス停に向かう。
道すがらにセント・マーティンズ劇場があり、外観のみ見学。

セント・マーティンズ劇場(St. Martin's Theatre)

そのままLeicester Squareバス停まで歩き、#24のバスに乗る。

坂道を下り、Westminster Station Parliament Squareバス停まで行く。

ウェストミンスター寺院

事前予約

ウェストミンスター寺院には当初、第2日(前日)に訪問する計画をたてていた。
なぜなら、通常だと15:30が最終入場時間だが、サマー期間の水曜日は夕方の特別拝観(Wednesday Lates entry)ということで入場時間が17時まで延長されていたからだ。
詰め込み気質の私は、バッキンガム宮殿を見学したあとウェストミンスター宮殿さらにウェストミンスター寺院の見学をはしごしようとした。

しかしながらよく調べてみると、夕方時間特別拝観時はオーディオガイドの提供がなかった。
また「クイーンズ・ダイヤモンド・ジュビリー・ギャラリーズ」も見学不可とのことであった。

「クイーンズ・ダイヤモンド・ジュビリー・ギャラリーズ」は、寺院の高層階部分スペースに寺院所蔵の王室ゆかりの品を展示している、日本風にいうと宝物館である。
せっかくなのでそこを観てみたい、と考えた私は、木曜日にスケジュールを移動したのであった。

ウェストミンスター寺院のチケット予約では、入場時間帯を30分の幅で指定する。
私は木曜日の「14:00-14:30」での入場を予約した。
「クイーンズ・ダイヤモンド・ジュビリー・ギャラリーズ」は15時が最終入場時刻であり、セットで予約するためには本体部分の入場を「14:00-14:30」で指定する必要がある。
両方拝観したい人にとってはこの「14:00-14:30」が最終便となるのだ。

このほか、日本語版のガイドブックも購入。
「Souvenir guide books」は48ページの冊子で£6.00、「Tour book」は32ページで£3.00。
私たちは後者を選択した。

GROUND FLOOR

入口は建物の北側にあった。
受付で持っていたeチケット(を印刷した紙)をすべて提示、ガイドブックもここでもらう。
オーディオガイドも受取る。
見学コースは、いったん右(西)方向に回廊を進み、建物の西端側にある「無名兵士の墓」のところまで移動する。

無名兵士の墓

そこから折り返し、寺院の中心部を東に向かって進む。
エリザベス女王の葬儀で映し出された光景を見上げながら歩く。

Quire(聖歌隊席)を過ぎたところが寺院の中心部となる。

クイーンズ・ダイヤモンド・ジュビリー・ギャラリーズ

ところで15時までに「クイーンズ・ダイヤモンド・ジュビリー・ギャラリーズ」に入場しなければならないのだが、入口がどこにあるのかわからない。
スタッフらしきおばさまに尋ねてみたら、入口まで連れて行ってくれた。
寺院の中心エリアのちょうど南側のどん詰まりのところに入口があり、スタッフが立っていた。
中にチケット売り場があり(入口で提示した紙チケットをもう一度見せるか、ここでチケットを購入することもできるようだ)その奥左側にエレベータ、右側に階段があった。
私たちはエレベータで高さ16mの回廊まで上がった。

観光客がうごめく様子を高いところから見下ろしながら、ひととおりの「お宝」を見学した。
王室との関係性を示すもの、寺院の建築など歴史上の遺物(古文書とか彫像とか)などいろいろあったしそれなりに面白かったけれど、大英博物館やロンドン塔、バッキンガム宮殿などで見学できるお宝があまりにもすごいので感覚がマヒしつつある。
言葉を濁したが、要するにそれらと比べたとき「ここも訪れるべき、絶対外せないスポットである」と言えるかどうか、
私はその価値を理解し他に説明共有できるほどの教養を持ち合わせていなかったようだ。
私たちは階下に戻り、残りの拝観場所を押さえにかかった。

基本的には歴代国王のお墓が個別に仕切られたスペースとして並んでいて、それらひとつひとつの「部屋」を拝観していくような順路になっていた。

しかし私たちはもうヘトヘトになってしまい、途中であきらめて出口に向かうことにした。
見学中に2回ほど、牧師さんが演台に登り説教をしていたのは印象に残るが、あとは「なんかいろいろ見てきた」という感想しか残っていない。。
というのが正直なところだ。

寺院の建物から回廊に出た。
私たち家族はその先にあるトイレに行くものと、回廊のベンチで休むものとに分かれた。
チャプターハウスの見学は省略し、売店に行くことを希望する者もなかった。

ただ、回廊には独特の雰囲気があった。
観光客は多かったが静かな回廊だった。

最後になんか歴史的に重要そうな古い椅子が展示されているのを見て(当時の心境を反映しかなりいい加減な記述にしておいたが、実際は「エドワード王の椅子」というたいへん由緒ある椅子だ)、外に出た。

世界遺産でもあるウェストミンスター寺院をせっかく見学したのになんともったいないことを・・・と今になればそう思うけれど、観光による疲労がピークを迎えていたのでやむを得ない。当地の見学には合計1時間40分あまりを要したが、せいぜい1時間で済ませて良かったかもしれない。

ウェストミンスター寺院 見学データ

入場料 £136.00 Adult (£29.00 +※£5.00) ×4
※Queen's Diamond Jubilee Galleries
予約時刻 14:00-14:30 
実際の入場時刻 14:05
日本語対応 ガイドブック £3.00 、オーディオガイド
出場時刻 15:48
見学所要時間 1時間43分


#08へ続く。

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