【コロナ対策・中小事業者向け】会社の再建は命の再建
日弁連にて、新型コロナウイルスの影響を受けている中小事業者の皆様向けのYouTube動画「『コロナ倒産』を回避する!危機対応の資金繰り対策」が公開されています。
今回、私は、
第2回 会社の再建は命の再建(講師:村松謙一弁護士)
https://www.youtube.com/watch?v=Imi4IXdcU54
を視聴しました。
ごく簡単にまとめると、以下のような内容でした。
1 希望を捨てずに急場をしのぐ
コロナショックは、バブル崩壊やリーマンショックとは全く異なる性質のものである。
多くの経営者が、突然やってきたウイルスのために売り上げが無くなり、不安や恐れを感じている。
しかし、感染症問題は必ず収束に向かうのであり、社会は徐々に動き始めるので、急場をしのぐことが重要である。
すぐに会社を畳む必要は無い。
中小零細企業は多くの人命を救うために休業・自粛をしているので、保護されるべき対象である。
今は不要不急の支出を自粛し、再建のチャンスをじっと待つ時期である。
希望を捨ててはならない。
2 会社の救済=多くの人生の救済
中小零細企業は、2800万人もの従業員を抱えている(全従業員の約70%)。
企業の再建は、経営者自身の命を支えるだけでなく、多くの従業員やその家族、ひいては取引先の命を支えることにもつながる。
「会社の救済=人間の人生の救済」である。
あきらめないでほしい。
3 固定費が支払えなくともあきらめない
では、売上がゼロになってしまった場合、どうするか。
売上がゼロになっても、人件費、家賃、リース料などの固定経費は掛かり続ける。
これを支払えずに悩んでいる経営者が多い。
各論は次回以降の紹介となるが、様々な手段が考えられる。
例えば、
従業員の給料が払えないのであれば:
・休業手当を支払って雇用調整助成金。
家賃が支払えないのであれば:
・敷金・保証金を差し入れているのだから、家賃の支払いについてオーナーと話し合ってみる。
・家賃の支払いが多少遅れても、信頼関係破壊に至らなければ退去させることはできないので、そう簡単には追い出されない。
・家賃補助については、国が調整中である。
固定費を支払えないからと言って、すぐに破産しなければならないわけではない。
破産は権利であって義務ではない。
4 一番大切なのは命である
人間にとって一番大切なものは命であり、その次が人権、お金・財産は3番目である。
お金や財産は失ってもまた元に戻すことができるが、命は失うと2度と元に戻らない。
お金のために命を失ってはならない。
村松弁護士がおっしゃる通り、命が一番大事であり、会社の再建はそのための重要な手段です。
お困りの方は、お早めに弁護士などの専門家に相談することをお勧め致します。
以上の情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。