【回路設計】オープンドレイン出力のインバータによる信号のレベル変換
はじめに
今回は、前回の回路を応用して、信号のレベル変換の実験を行なってみます。
レベル変換は、例えば5V動作するマイコンの出力信号を、FPGA等で1.8Vの入力信号として受ける場合に必要となる基礎的な技術になります。
レベル変換の解説
TEXAS INSTRUMENTSのトレーニング動画による解説が分かりやすいです。https://training.ti.com/level-shift-using-open-drain-outputs
設計した回路
5Vとは異なる電源を用意したかったため、3端子レギュレータ(LM338T)で9Vの電源から1.8Vの電源を作りました。
手持ちの抵抗でうまく分圧抵抗の値を決めることができず、1.8Vにわずかに届いていません。
テスターでの実測値で1.74Vの出力を確認しています。
分圧抵抗の設計方法は、データシートに記載されています。
https://www.ti.com/lit/ds/symlink/lm338.pdf
前回の回路でLEDを発光させていた時の電源を、今回の1.8Vのレギュレータ電源に差し替え、LEDも取り除き、Signal Out端子を新たに作りました。
オープンドレイン出力のインバータは、出力端子(1Y)からは電圧は出ず、電流を吸い込む/吸い込まない(Hi-Z)の動作となるため、出力端子にプルダウンされた電圧をかけることで、出力信号の電圧レベルを自由に設計できます。
今回はそれを使用して信号のレベル変換を行なっています。
Signal Out端子には、SW1のON/OFFに連動して、1.8Vまたは0Vが出力されます。
入力のSW1側は5V動作、出力のSignal Out側は1.8V動作ということで、5Vから1.8Vにレベル変換できたことになります。
試作
左側の方に前回の回路から追加した、1.8Vのレギュレータ電源の回路を作りました。
中央にある黄色のラインがSignal Out端子に相当し、ここからレベル変換の出力が得られることを確認できました。
おわりに
しばらく基礎的な実験の記事を書いていこうと思います。