府中マイルの傾向
(ヘッダーはセクシーな逃げを見せるミナレット嬢とケイアイエレガント嬢です)
今週はNHKマイルが始まり、その後、ヴィクトリアマイル、安田記念と同じ府中マイルコースでのG1が始まります。
昔はオグリキャップ、ヤマニンゼファーなど強い中距離馬が活躍しましたが、最近はルーレットの出目のようなギャンブル性の強いレースになっています。傾向があるんだかどうかわかりませんが、レースの分類をしながら何かを掴んでいきましょう。
ここ2年のNHKマイルは外枠の差し馬で決まっています。18年はケイアイノーテックが外から追い込み、19年はアドマイヤマーズが中団から外を通って押し切っています。2着のケイデンスコールも外から追い込んできました。
18年ケイアイノーテックバージョン
gifだとちょっと見づらいですが、大外に出して、このあと全馬ゴボウ抜きしています。今のキレないケイアイノーテックを考えると、想像つかない勝ちっぷりです。
19年アドマイヤマーズバージョン
ピンク帽子の2頭がアドマイヤマーズとケイデンスコールです。ケイデンスコールは外枠から大外ぶん回して突っ込んできてます。ケイアイとほぼ同じ競馬です。アドマイヤマーズは中団からの競馬でしたが、外々を通って押し切ります。
ヴィクトリアマイルは昨年は内枠のノームコアが外から差し切りました。
gifでかなり見づらいですが、黒い帽子の芦毛の馬がノームコアです。レーンが馬群をこじ開け、外に出す瞬間です。
先行馬のラッキーライラックとアエロリットを差し切り、追いすがるプリモシーンを競り落とす瞬間です。
前週のNHKマイルのアドマイヤマーズ、ケイデンスコールと違い、ヴィクトリアマイルは内枠、先行馬が上位を占めていることが分かります。
安田記念は18年のモズアスコットを見てもらいます。
分かりづらいですが、モズアスコットは黄色い帽子でインの後方から直線を迎えています。
内からスルスルと粘るアエロリットとスワーヴリチャードの間を縫って差し切ります。
因みにモズアスコットは5枠10番の2ケタ馬番でした。天才ルメールはそこからインをゲットしています。
この当時1番人気のスワーヴリチャードは距離が短くて後方からの競馬になるのではないかという不安がありました。名手デムーロがそれを克服して先行するのですが、その結果、中団のインがガラ空きになってしまい、そこをルメールに取られるのです。
府中マイルは2年連続同じ傾向になっていて、NHKマイルは外からの追い込みで決まり、ヴィクトリアマイルは内枠の差し馬が外から差し切り、安田記念も同じく内枠の差し馬が差し切っています。
2018年バージョン NHKマイル・ケイアイノーテック(6枠11番から大外追い込み) → ヴィクトリアマイル・ジュールポレール(2枠4番から外に出して差し切り) → 安田記念・モズアスコット(5枠10番から内に入れて、インから差し切り)
2019年バージョン NHKマイル・アドマイヤマーズ(8枠17番の外枠からの押し切り) → ヴィクトリアマイル・ノームコア(2枠4番から外に出して差し切り) → 安田記念・インディチャンプ(3枠5番から外に出して差し切り)
開幕週は外からの競馬が有利で、日を追うごとにインコースが有利になってしまうんです〜。
それエアレーションやないかい。
という事で今の府中コースはエアレーションの影響を受けているようです。競馬歴が長いと開幕週は内が有利で最終週は馬場が荒れて外が有利と考えやすいですが、今の馬場はエアレーション作業を行い、馬場に穴を空けて柔らかくしているので、開幕週は外の方が有利になります。逆に最終週は穴を空け、通気性を良くしたことで芝が生い茂り使い減りしなくなったので、インが有利になります。
ただし、ここにはエアレーションを説明するために自然に都合の良いデータを並べた気もします。NHKマイルで内枠から先行して押し切ったクラリティスカイやメジャーエンブレムは書いていませんし、安田記念で大外ブン回して差し切ったサトノアラジンも抜いています。
エアレーションも一因ですが、馬の能力、レース展開で変わることも当然ありますので、参考程度にしておきましょう。