無理
やる気がしないのでもう投げます。
途中のものは捨てたいのでここに捨てておきます。すみませんでした。
朝起きるとカッショクハイエナになってた。
「なにその姿ふざけている?」
「いや別にふざけてはないけど、気づいたらこうなってて、どうにか戻す方法知らない?」
ぐらぞうはじとっとした目で僕を軽蔑している。
「イヌなんていってごめん!」
日ごろの恨みがその目に込められていた。
なんやかんやあって。
なんとか姿は人間になったけど、耳と…お尻はそのままだ。ボクは公民館にいた。
「どうしよう…」
「えーかわいいじゃん!」
「このままだと恥ずかしいよ」
ブルーチューブの動画用の撮影でこのために公民館の一角を借りたんだけど。
「かわいくないし」
「サフィはかわいいんだから自信持ちなよ」
「……」
「もう撮影始まってるよ!」
アシスタントの桑野がボクに教える。
「えっ…」
「はぁ…無駄に疲れた」
「ははっ、ありがとねーサト子!」
「うん…」
「ジュースいる?」
「やめようかな、投稿」
「え?」
「ごめんなんでもない…」
「あ、ソヨカさん」
「あ!あのサト子さんちょっといいですか?」
「何?」
「司書がこの手紙を渡してくれって」
「え?」
ボクは封筒の中身をみた。
「拝啓 炭田へ
貴様に伝えたいことあるんっぢゃけど
よいかな
黎明の刻、変毛博物館にて待つ
めありぃより」
最近司書の姿を見なかったが、ソヨカによれば博物館の資料室に籠っていたらしい。
なんだ、だったら教えてくれればよかったのに。
黎明の刻とはバンパイヤ用語で午前4時のことらしい。なんか人いないときにきてほしいみたい。
博物館に大きな煙突と機械と箱みたいなテレビがある。
「これって何?」
「青い黎明の芸術をつくりだす機械」
「???」
「簡単にいえばやってみたいこととか今考えてることをみせる機械です」
「うーん…と」
「やってみる?」
「うん」
「じゃあこれをつないで」
ユメウォーカーとケーブルで繋ぐと機械のメーターが動き出す。
「記憶のかけらを転送する…っと」
ガガガガっと機械がなってウィーンと高速で機械のファンが回る音がする。煙が煙突から吹き出す。
「ここをこうして…こうして…」
赤いランプが緑のランプに変わる。
「サト子、ここ押して?」
「はい」
ボクがボタンを押すと、カチという音がしてブオンという音とともに、大きなテレビがつく。最初はびやびやとノイズが走るだけだったが、やがて途切れ途切れ音声が聞こえだし、映像がうっすら浮かび上がった。
誰かの記憶…のようなもの。なんだかわからないけどキラキラしてる。
万華鏡のように声と音声がミックスして、みているとなんだかわからないのに直接気持ちにくる。そして創作したいエネルギーが沸いてくる。
「ああ…」
ボクはなんだかくだらない自分を隠した気持ちを隠し通すのがすこしだけアホらしくなった。記憶のかけらにはやりたい気持ちしかない。それでもここまでキラキラと奇麗にみえるしエネルギーが沸いてくる。
ボクはメンバーに今の気持ちを伝えた。
「ボクは恥をかいたとしても、みんなに元気を与えたい、それがもしボクの力でできるならやりたいんだ」
ボクはメンバーにそう伝えた。
8青絆管(ブルーリンク)
サト子は人気ケモミミチューバーになれない。
朝起きるとコウモリミミで戻らなくなったサト子。ブルーチューブに投稿していたサト子だったが最近は救助隊活動が忙しくこの姿を出したら馬鹿にされるんじゃないかと弱気になっていた。ブルーチューブでは雑談とかゲーム配信とか料理とかの動画を投稿している。ある夜、作業をしていると、めありぃさんの使者であるぐらぞうが家に来て、煙突公園の施設に案内される。ずっと籠っていためありぃさんはその研究結果をみせる。それはブルーリンクと呼ばれるもので人間の裏の願望、思考(通称「青い夜」)を変換して、現実世界に映し出す研究であった。ブルーチューブもその一環である。ブルーリンクは人間は望むものになるべきだというめありぃさんの父親の願いを形にしたもの。願いとは尊く、そして美しいものだと思ったサト子はケモミミチューバーになることを決意、他のメンバーにもそれをうちあける。そしてブルーチュバーとして再スタートを切る。
あるあめのひに サチカという女性がいた。傘を閉じた女性は、誰もいない小屋の中で
雨宿りをしていた。もはや帰る宛などなく、目を瞑って考えていると、雨風がごうごうしかりつけて
隙間風がサチカを痛めつけた。明かりなどもなく薄暗い小屋の中に寝転んでいた。
「ああ、どうしたら僕はたのしくなるかな」
どんなにつらくてもくるしくても私は楽しいことにしがみついてきました。
それはずっと楽しくありたいという欲望のためというより、怖いことがどんなことであるか、私には興味がありませんでした。
明日であっても、昨日であっても、
「そのとき、そのときの運が決めることだ」
と私は思っていました。でもずっと楽しいことには興味があったので楽しいことを考えていました。でも今はとても怖いです。
まっくらで何かとても不安です。消えてしまいそうです。だから逃れたいと私は思いました。
そんな折、小屋の奥の方ががたがたと風とも人間とも思える何かが揺らしました。
雨によってバンパイヤ化する。
懐かしいでバンパイヤに変化する。
ちょっと昔100年くらい昔、サカという女が傘を差して歩く、
背中には哀愁がただよう。道端に落ちている財布。
自分と同じ名まえの書かれた財布。その中には犬の写真が入っている。
涙が出ると同時にめありぃさんが現れて女は犬化する。
それは噴火した。
噴火によって多くの岩がふり、人々は逃げて行った。
そしてそこに残った母子がいた。名まえは白山緑とモノレ。
「はぁ…はぁ…がんばって!モノレちゃん!」
その母子は逃げ遅れて山道を歩いているときに近くの川に落ちた。
川の中で必死にもがきながらやっと流れ着いた場所は洞窟の中だった。溶岩流はさすがにそこまでは流れてはこない。
子であるモノレは泣いていた。お母さんはただ祈っていた。
「ああ、もうダメ、私たちは絶望の中で死ぬんだわ」
そうお母さんがいっていた。しかし意外にもこの洞窟は安全だった。
食料こそ、ないものの水は確保できるのである程度生きながらえる分には申し分なかった。
そしてもう一つの幸運はこの洞窟の主がいたことだ。
「どうも」
「え?誰ですの?」
「ウチはめありぃです…この洞窟を管轄している…」
「ああ、なんたる幸運、天は私を見放してはいなかったんだわ」
「えーと、いいにくいんだけど、ここから出ることはほぼ不可能だよ」
「え?なんですか?」
「いや、だって溶岩がもう穴を塞いじゃってるし」
「そんな!」
「なんでもいいんです!助けてください!」
「そう言われてもねー」
「お願いします!」
「じゃあウチにお母さんの記憶半分くれたら方法を教えてあげるよ!」
「記憶?」
「うん!」
「いいわ!半分だけ!半分だけなら!」
「か、体がアツい…」
「お母さんの肉体は竜に変化してるからね」
「なんで…」
「お母さん!お母さん!」
「坊や…坊や…助けてあげましょ…」
お母さんはモノレを食べてしまった。
それからこの島の近辺では竜が目撃されるようになった。
1噴火
火山灰によってバンパイヤ化する。
街に住んでいた白山親子が孤独になってバンパイヤに変化する。
バンパイヤ伝承のある地域にいた親子は噴火で生き埋めになる。最初は必死に外にでようとするが、めありぃさんが現れてある程度の営みと生きながらえる術を知って生きる
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