はじめまして、瓢舎(ひさごしゃ)です。
はじめまして、瓢舎(ひさごしゃ)です。
瓢舎は、瓜生山学園京都芸術大学の学生が中心になって結成したプロジェクト「ひさご舎」に所属する記事班です。私達は京都の観光名所、清水寺に続く八坂の一つ「三年坂」をフィールドに、アートやデザインの視点から地域活性化活動をしています。これらの活動から見えてきた課題、それが「観光地に埋もれた暮らし」です。これからも地域と共に活動する学生だからこそできる取材・記事投稿を行い、「三年坂での暮らし」について発信していきます。
三年坂の課題
三年坂にある瓢箪屋さんいわく、今では観光客で賑わうまちとなっていますが、かつての三年坂は全くと言っていいほど人通りはなかったそうです。1970年の大阪万博など大きなイベントの際に人がたくさん訪れるようになったとのこと。以来、観光地化が進み今では土産屋や飲食店が並ぶ観光名所です。
観光地化が進むにつれてお店の形態も変化しました。お店というと、学生である私達は、並べられた商品を見て購入するという商売だけを目的にした空間を想像します。しかし三年坂に住む方々が見てきたお店は、「表では商売をし、裏では暮らし」があったといいます。一つの建物の中で商売と暮らしが成立してきたことを指し、その日常のかたちが一般的だったそうです。
住民の代替わりや少子高齢化によって、テナント募集をしたり三年坂から引っ越したりすることが増え、住民の数も子どもの数も減少してしまったようです。そのため祭りに欠かせないお神輿さえも消えてしまった現状があります。地域の方々からお話を伺うと、観光地というイメージしかなかった三年坂でしたが、元々は暮らしの部分のほうが大きかったことがわかりました。歴史やいわれ、伝統建築といった、古くから受け継がれてきた魅力が根付いているからこそ、この課題は住民の皆さんにとって乗り越えたいことのようです。
この課題に対し、瓢舎はこれまでの活動を通して繋がったまちの方々へのインタビューやフィールドワークなどを行い、ウェブコンテンツを用いた情報発信を行おうと考えています。まちに住む人々の生活環境に目を向け、観光産業だけでは語れない三年坂の暮らしの面を伝えていくことが、まちが抱える課題を広く知っていただくきっかけになるのではと感じています。
ひさご舎について
「まか通」名称改め「ひさご舎」は2018年より清水三丁目の皆さんと共に、三年坂の魅力を引き出す活動をしてきました。これまでは三年坂案内看板、いわれや歴史を後世に残すための「三年坂と。」冊子、観光客向けのハンドマップを制作しました。
三年坂について
京都の観光名所、清水寺へ向かう道中に三年坂はあります。足を踏み入れると、まず目を引くのは石畳でできた傾斜のある坂道。「転んだら三年でしんでしまう」といういわれをご存知の方もいらっしゃるのではないでしょうか。うっかり転んでしまわないよう気をつけながら坂道を下ると、漬物屋や和菓子屋、陶器屋などが軒を連ねるショッピングエリアになっており、平時には観光客の方々でいっぱいです。
また、三年坂は文化庁より「重要伝統的建造物群保存地区」に指定されています。道行く先を見上げれば古都・京都を象徴するような伝統建築物と五重塔が建ち並び、その京都らしい風景からフォトスポットとしても名をはせています。
現地に訪れなくても三年坂に触れられる場として、まだ見ぬ魅力を発見・発信していくので、どうぞ瓢舎noteを楽しんでいただけたら幸いです。
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