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大人の唯一の義務は、ご機嫌に暮らすこと。
今年のわたしは、まわってきた名簿に「×」と書いた。
大きな仕事を終えるタイミングでやってくる「打ち上げ」。社会人1年目の去年は、「参加しなければならないもの」だと思って参加し続けていた。
でも、大きな仕事を終えるタイミングって、ほぼ全てにおいて疲れている。心も身体も休みたがっている。そんなタイミングで行く打ち上げは、楽しいと胸を張って言えるものではなかったり。同僚への愚痴とかお説教とか。
あと、正直なことを言うと、誰も情報保障をしてくれなくて、話についていけないからつまんない。そりゃね、みんな疲れているから、仕方がないのは十二分にも承知なんだけれども。でも、わかんないものはつまんない。
普段のわたしは、どちらかといえば手話ができる人たちに囲まれている。それに、わたしだって口話が苦手ではないしある程度の音声の聞き取りもできる。
でも、疲れている時に「がんばる」のはしんどい。
その「しんどい」に気付けたのは、たまたま他の予定と重なって、打ち上げに行かなかったときのこと。
ちょっと気まずいかな。なんて思ったけれど、疲れて疲れて疲れている時にわざわざしんどい思いをしなくていいのは有り難かった。
大人の唯一の義務は、ご機嫌に暮らすこと。
なんてきいたことがある。とても好きな考え方なので、本当にそうしたいと思っている。
この「打ち上げに行かない」という選択肢は、一見なんだかマイナスな考え方にも見える。
でも、わたしがききとろうと頑張れる体力の時に、相手が手話をしようと口形をはっきりしようと思える時に、ききとれる人数の気の合うメンバーと飲みに行くのがちょうどいい。ご機嫌に暮らすためには大切だ。
実は、今回の打ち上げの後にも、もう少し落ち着いたタイミングでご飯に行こうと約束している同僚がいるのです。彼らとの心地よい時間のために、エネルギーをちゃんとチャージしよう。そう思っている。
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