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ハリーポッターたちと共にオトナの階段を登ってきた世代なので。

プリベット通り四番地に住む少年と出会って、20年とちょっとの月日が経った。

はじまりは、確か小学2年生の夏休み。母が「これ、おもしろいらしいよ」と買ってきてくれた濃紺の分厚い一冊。やっと「こまったさんシリーズ」なんかが読めるようにはなってきたとはいえ、綺麗すぎる表紙のイラストとその分厚さに圧倒されてなかなか手を出すことはできなかった。

その本を開いてのめり込んだきっかけは、秋を過ぎて冬になって、お正月に帰省していた叔父に誘われて『ハリーポッターと賢者の石』の映画を観に行ったこと。叔父とわたしはそこまで仲が良かった記憶もなければ、そもそも彼は子どもがそんなに好きではなさそうなのに、なんで2人で映画を観に行くことになったのかは謎だけれども、とりあえず彼と2人で観に行った映画館で見事にハマってしまったのだ。

それから、冬休みの宿題もそっちのけで小説版の『ハリーポッターと賢者の石』をのめり込むように読んだ。映画を観たことで、文字を追いながら映像をイメージしやすかったのだろう。小説を読みながら頭の中でイメージムービーを描いていく読書スタイルは、多分このときに培われたんだと思う。

1月中には読み終えてしまって、2月のお誕生日に第二巻を、6月のバレエの発表会のご褒美に第三巻を……と次々に新刊を買ってもらっては、夢中になって読んだ。「魔法」というファンタジー要素はもちろん、ハリーたちの人間関係にハラハラしたりキュンキュンしたり切なくなったりしながら。

気付いたら、映画よりも小説にどっぷりハマっていった。

ハリーポッターシリーズのおもしろいところは、第一巻は純粋に児童文学なのだけれども、彼らの年齢が上がっていくにしたがって対象年齢もあがっていくところ。彼らとほぼ同い年で読者になったわたしは、彼らと共に年を重ねてきたわけで。

わたしも魔法が使えるかもしれない、蛇の言葉が分かるかもしれない……なんて思いながら空想に空想を重ねた小説の世界が、期待通り、いや期待以上の世界で描かれる映画がとっても好きで。

映画から入って、小説にどっぷり浸かって、また映画で幕を閉じたハリーポッター。その間に、いろんな経験をしてちょっぴり恋もして大切な人を亡くして……。何度読んでも、何度観ても、セットやセリフ、世界観のすべてがわたしをワクワクさせてくれるので、数年前のおこもり期間も好きな人を誘って全シリーズを視聴する会なんかも開催した。彼はずっと「チョウかわいい…ジニーかわいい……」ばっかり言っていた。

小説を彼らと同年代で読み進め、繰り返し映画の世界に触れ、社会人になった今、今度はハリーポッタースタジオツアーが、オープンしたらしい。さっきテレビで特集されていて、影響されて1000字も思い出を語ってしまった。もう、刺さりまくり。

行きたい。めっちゃ行きたい。

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🌻さんまり🌻
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