予想最高気温二桁、晴れの日だったので。
最高気温が二桁の晴れた日は、洗濯をしたい。できれば、お布団だって外に干したい。
だから、前日から天気予報と睨めっこしてはその日を待ち侘びて、目が覚めて、ちょっと微睡んだあとは、いそいそと洗濯機に洗濯物を放り込んで、ぐるぐると回した。
ぐるぐるしているその間にシャワーを浴びて、髪の毛を乾かして、お化粧をして、髪をくるんと巻いて。あと5分の表示を見て、ピンチハンガーにまだ引っかかっているものたちを畳んで片付ける。「よし!」と時計を見ると、わたしの想定した時間より1時間も時計が進んでいた。
あぁ、微睡んでいたあの時間に、記憶を飛ばしていたのか……
そういえば、洗濯を始める瞬間のわたしを見る彼の視線が、なんだか冷め切っていたいた気がする。多分、在宅でお仕事をしている彼の横で、わたしはスースーと寝息を立てていたのだろう。冬の朝の二度寝は、重罪だ。
元来、この人はわたし以上に朝に弱い男だったはずだ。恨めしそうな顔は、それだったのか。はぁぁぁ。
そして、外出の予定のあったわたしは、あんなにも意気込んでたくさんのものを洗濯機に詰め込んだというのに、それらをカゴに取り込んだところで家を出発しないといけなくなってしまった。
はぁぁぁ、やらかした。
半べそかきながら、オンラインミーティング中の人に
ごめんなさい。洗濯物、干しておいてください。夜ご飯前には帰ります。
と、メモを書いて出発。
帰宅すると、案の定
「ねぇ、自分で洗濯するって言って始めたのに、一番大変なところ押し付けるのは良くないんじゃない?」
と不満げな男と、綺麗に干された洗濯物が並んでいた。これはもう、完全にわたしの失態。在宅でも、洗濯物を干す余裕があるかないかくらいはちゃんと、面と向かって相談しないといけなかった。
もしこれが一人暮らしのお家だったら、洗濯物は生乾きで嫌な臭いがしていて、もう一度洗濯機を回さなきゃいけなかっただろうし、こんばん着たかったパジャマも着れずに寝ることになってしまうところだった。おうちに人がいるからと、甘えすぎちゃったな。
そんなわけで、今日は予想最高気温二桁の土曜日だったので、申し訳ない気持ちいっぱいで、敷布団も掛け布団も枕も干して、洗濯機も回して干して、気持ち良い寝室を作りました!!!もう、早く夜よやってきてくれ。わたしは、いつだって、ホカホカベッドにダイブする準備はできている。
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