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ミスケアレスミスなんです。わたし。
小学生の頃、図書館で借りてよく読んでいた本がある。
その名も「こまったさんシリーズ」。ちょっぴりおっちょこちょいで、あわてんぼうなこまったさんが、おいしい料理を作っていくおはなし。
そんなわたしの学生時代のあだ名は「ミスケアレスミス」。
(これ、名付けてくれたのが中学時代の塾のクラスメイトなんだけど、彼のネーミングセンスの良さがすごいよね。韻を踏んでいるあたり)
美術のテストでは作者名と作品名をすべて逆に書き(自慢じゃないけど、全問合っていた。そして、ご丁寧に全問にペケを入れて戴いた。泣いた。)、新学年最初のテストでは半分以上の科目で前の学年の出席番号を書く。(番号の横に『?』を忘れないでくれた先生方、お優しい。。。)楽器を吹けば♯を付け忘れ(これこそ不協和音)、カバンの中身は翌日の授業の用意(要するに、忘れ物のオンパレード)。
こまったさんのような一芸がないことがコンプレックスになるくらい、とにかくおっちょこちょいだった。
***
妹の作ってくれたグラタンを食べながら、家族で今日1日の話をしていたときのこと。おじいちゃんが
「今日なぁ、すっごく困ったことがあったんだよ」
と話し始めた。
「トイレさ行こうと思ったら、sanmariのスリッパがトイレの前にあったから、コンコンってトイレのドアをノックしたんだ。でも、返事がないからよっぽど気張ってるのかと思って、おらずっとトイレ我慢してたっけsanmari普通に部屋におったんじゃよ。いやー、本当に困ったー」
ん?
足元を見ると、確かにスリッパがない。。。。。
あ、スリッパトイレの前に置きっぱなしだ。。。
「わー。おじいちゃん、本当にごめん。トイレの前にスリッパ忘れてたわ」
***
みたいな会話があったのです。
いや、ね。東京で一人暮らしをしている分には全然困らないことなわけで。でも、人と一緒に生活をすると相手を困らせちゃうことって、他にもきっといっぱいある。
すっかり一人暮らしが定着してきて、生活の中で「こまった」っていう小さな積み重ねが見えなくなってしまっていた。
今回のは家族でのことだから、「ごめん」で済むけれど、仕事だったりお友達だったりの中で、無意識に誰かを困らせてしまっていることっていっぱいあるのかもしれない。
多分、「ミスケアレスミス」だからきっとその頻度は人より多い。
いつもビクビクしているのもなんだけど、余裕をもって、相手が気持ちよくしているかなってふと立ち止まることを大事にしていこう。「ごめん」と「ありがとう」を必要なところで惜しみなく使っていこう。わたしも大好きな周りのみんなも気持ちよく生活していきたいもんね。
そんなことを改めて考える、久しぶりの共同生活。
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