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今日のわたしは、唐揚げでできている。
うちはねぇ。ニンニク入れないの。
生姜たっぷりの唐揚げ。
さぁ、召し上がって。
定時を過ぎて約1時間。
さて、そろそろ帰ろうかと思ったタイミングで上司から声が掛かった。なんと、明朝の始業までの修正案件。
確かに指導を仰いだのはわたしだし、それを頼むのも遅かったし、上司はここのところ忙しい。
タイミングが悪かったのだ。
とりあえず自宅に持ち帰り、夜に作業をすることにした。
そのまま電車を乗り継ぎ、走ってお茶のお稽古へ。
今日の到着は、ギリギリだ。
少し息を切らしながら先生のお宅に到着すると、今から唐揚げを揚げるところだった。
帰ろうとしていたところで呼び止められてしまったこと。
夜に作業が待っていること。
それなのに電車が少し遅れたこと。
いろいろあっていっぱいいっぱいだったはずのわたしの心が、ふわっとあったかくなった。
一人暮らしで唐揚げなんてめったにできないし。ね。
しかも、ニンニクを入れないで生姜たっぷりで作るところ、実家の味とそっくり。
誰かの作ってくれた夜ご飯を、一緒に食べる。
それだけで心がふわっとあったかくなって、もう少し頑張ってみようかな。なんて思えちゃう。
実際、お稽古が終わって帰宅して。
やっぱりやる気が出なかったんだけど、明日に回してもダメだよなってパソコンに手をつけた。案外すぐに終わって拍子抜けしたけど、明日に回してもダメだよなって奮い立たせてくれたのは、先生の唐揚げだ。
自分のために、誰かのために。そんな時間を提供する心の余裕と生活の余裕、落ち着きをもてる大人になりたいな。
昨夜の唐揚げ、たくさん揚げていただいたのでこんばんもちょっと唐揚げが食べられるのです。
揚げたてではないからきっとしなっている。でも、わたしのために揚げてくれた唐揚げだと思うだけで、とってもとっても今日の夜ご飯が楽しみ。
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